校長のあたまのなか

日本人に昔から人気のあるフランス人は?

2024年8月28日 08時51分
その他

 今年の夏は、フランスでオリンピックが行われました。今回は、オリンピックではなく、昔から日本人に人気があるフランス人の話をします。

 ジャン・アンリ・ファーブルという人です。一生懸命に勉強をして小学校の先生になりました。91歳で亡くなるまで昆虫のことを研究し続けました。日本でも、100年ほど前に「昆虫記」が紹介され、とても人気になりました。

 ファーブルが、子どものころの話をします。ある晴れた日にファーブルは太陽をまぶしいと感じ、「不思議だな」と思いました。「ぼくは、太陽をどこで見ているのだろうか?」と。ファーブルは、口をふさぎました。太陽は見えています。耳をふさいでも見えています。目を閉じると見えなくなりました。何度やっても同じです。ファーブルはこの大発見を家族に話しました。すると、親や兄弟は笑いました。「ばかだなあ。そんなの当り前じゃないか。」ファーブルのおばあさんだけは、この素晴らしい発見を認めてくれました。

 ファーブルは、子どものときからずっと、自分で考え、観察や実験をして確かめる態度が身に付いていました。ファーブルは生き物が大好きだったので、学校の先生になってからもずっと、虫のことを研究し続け、誰にもできなかった発見をしました。

 校長先生も生き物が好きで、子どものころにファーブル昆虫記を読みました。笠原小学校のビオトープで生き物をつかまえているみんなの中から、ファーブルのようなすごい人が育つことを楽しみにしています。

 笠原っ子も、自分で考え、確かめることを大切にしてほしいです。先生方には、ファーブルのおばあさんのように、それが当たり前の発見であっても、驚いて認めてあげてほしいです。タブレットやスマホで調べてすぐに答えを見つけるやり方は浅い学びです。自分で考え、自分で確かめる深い学びを身に付けて、ファーブルのように学べたら素晴らしいですね。自分で確かめて、自分で学ぶと、勉強が楽しくなります。では、2学期から新しい学びを始めていきましょう。

 828日(水)2学期始業式 校長の話)

「南海トラフ地震臨時情報」発表を受けて

2024年8月9日 11時35分
防災

 気象庁が初めて「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を発表しました。午前中に地区の校長会があり、学校の対応が話題になりました。夏季休業中で児童は登校していませんが、地震が発生した場合には、一部職員の学校への参集があります。

 浅羽学園では、静岡県西部で震度4以上の地震が起きたときには、校長、教頭含め4名の応急対策職員が小学校に参集します。ただ、4名とも、磐田市または森町から来るので、道路状況等によっては、直ちに駆けつけることができないことが起こりえます。

 教頭とともに大地震発生時の動きを再確認しました。本校ホームページの「緊急時の対応」を更新しましたので、保護者の方は必要に応じて参照をしてください。

 なお、来週1週間は、学校は閉庁日となります。ご承知おきください。

笠原っ子には よいところが あるはず・・・

2024年8月5日 16時10分
その他

 前期の学校評価では、児童と教員と保護者が回答しています。同じ内容に対して、4段階の選択肢で「そう思う」と回答する割合が、3者でかなり差があるのが気になりました。

【児童】自分にはよいところがあると思う 58.8%

【教員】子ども達は自分によいところがあると思っている 37.5%

【保護者】お子様はよいところが自分自身にあると感じていると思う 26.2%

7月進捗状況

2024年8月5日 08時59分
働き方改革

 7月分の自校集計では、常勤20名(支援員等を含む)の超過勤務時間(残業)の平均は、18時間27分で、6月より、1時間19分減った。45時間超は、市の事務職員1名のみ。教頭と教務主任の超過勤務時間はそれぞれ、20時間32分と28時間34分だった。学級担任で最も超過勤務時間が長かったのは、29時間28分だった。

 市の事務職員の勤務時間は午後2時45分までのため、毎回延長を行い、超過勤務時間が長くなる。退校時刻は他の職員に比べて遅いわけではない。仕事量を考えれば、1日の勤務時間をはじめから7時間45分にすべきなのである。

 休日出勤はなく、1学期の成績処理や保護者面談の準備のための時間は、適正に確保されていたようだ。教務主任のおかげである。本年度、本校に赴任した職員は、4月は超過勤務時間が多かったが、徐々に本校の働き方に慣れてきたようで安心である。午後6時前にほとんどの職員が退校できている現状を維持していきたい。

笠原っ子は、小学校の1学期をどう感じたか? その1

2024年7月30日 16時27分
その他

 1学期教育活動アンケート(児童)の集計から

 「当てはまる」と「どちらかと言えば当てはまる」の合計(%)

1 学校が楽しい 87.5%

2 みんなで何かするのは楽しい 93.4%

3 授業に進んで取り組んでいる 84.6%

4 授業がよくわかる 87.3%

5 学校に信頼できる先生がいる 89.7%

 すべてが100%になることはないにしても、ここまで満足度が高いことは、とてもうれしいです。「みんなで何かするのは楽しい」と感じられたのは、全校集会やかくれんぼ、学年でのイベントの成果かな。

 「授業がよくわかる」子が多いのは、笠原っ子と先生たちのがんばりのおかげです。これだけ分かっているのならば、もっと成績も上がるはずです。2学期に期待します。授業で分かった知識や技能を長期記憶として定着させる方法を先生たちで考えていきます。

就労支援B型の事業所が増えている?

2024年7月30日 13時08分
特別支援教育

 ここ数年のうちに、就労支援B型の事業所が増えたように感じます。磐田市や袋井市周辺を車で走っていると、看板をよく見かけます。以前はコンビニだった建物やビルの一角などに事業所を構えています。本校の周囲にもいくつかの事業所や施設があります。

 ところで、「就労支援B型」って何なのかご存じですか?

 障害者が受けられる福祉サービスの1つです。A型もあります。前の職場の隣の部署が福祉関係だったので、担当者と仲良くなるうちに福祉サービスについて詳しくなりました。生まれた時から年老いるまでずっと、福祉と教育の両輪の支援を受け続ける人たちがいることを知り、自分が「当たり前」だと思っていた知識の狭さを実感しました。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/service/naiyou.html

 先日、笠原小学校の校長室を20年ほど前の教え子が訪ねてきました。その子と話すうちに、特別支援教育の課題というか歪のようなものを感じました。

もしかして マーキング?

2024年7月30日 12時31分
環境教育

 笠原小学校や笠原こども園の周辺には、大量のウスバキトンボが飛んでいます。1つの群れでも100匹以上はいます。学校の駐車場から玄関までの間にも、ウスバキトンボの群れがいました。そのうちの一匹の羽に違和感を感じました。

 黒字で何か書いてあるように見えました。もしかして、マーキングかも。私も以前、向笠小学校でアキアカネの羽にマーキングをして放したことがあるので、誰かが調査をしているのかなと思いました。そのまま飛んでいってしまったので、マーキングを確認したわけではありません。灼熱の日中、網を振る元気もなく、校内に入りました。

 早速、調べてみるとビンゴ。NHKの「ダーウィンが来た!」で旅するトンボ大調査と銘打って、行われていました。今年で3年目だそうです。来年度も実施するときは、笠原小学校も調査に協力しようと思います。研修主任に提案してみよう。

https://www.nhk.jp/p/darwin/ts/8M52YNKXZ4/blog/bl/pB5jvKDK8E/bp/pJXo7l3754/

ウスバキトンボの紹介はこちら(「神戸のトンボ」のwebページはとても分かりやすくて、理科や総合的な学習の時間の教材にもお勧めです)

https://www.odonata.jp/03imago/Libellulidae/Pantala/flavescens/index.html

宿題のあり方を考える

2024年7月24日 12時00分
研修

 7月24日の校内研修では「宿題のあり方」について、低学年部、中学年部、高学年部に分かれてグループ協議を行いました。検討事項は6点ありました。①宿題を出す目的は? ②本読みの目的は? ③書き取りの目的は? ④けテぶれは? ⑤ドリルパークの活用方法は? ⑥情報端末を活用した宿題と授業の接続は?

 「けテぶれ」というのは、「計画」「テスト」「分析」「練習」の頭文字をならべたもので、自分で考え、主体的に進める学習方法のことだそうです。I先生が前任校で試して効果があった実践を紹介してくれました。

 活発な話し合いがなされる中で、「宿題って、親を安心させるためにやらせているのかも」という疑念を抱いてしまいました。どの子にも一律の宿題を課すことが、学力向上につながっているのかを考えなくてはならないのかもしれません。

 保護者の中には、宿題を減らしたりやめたりすると、学力が下がると心配される方もいると思います。しかし、宿題で学力が下がったというデータやエビデンスは無いようです。逆に、茨城県水戸市立石川小学校のように、宿題のドリル学習をやめて効果があったという実践があります。

 書字障害の子にとって、書き取りの作業は酷です。すでに漢字を習得している子にとっては、写経のような作業を繰り返し行わせているに過ぎません。家庭でも、宿題は子どもを叱る材料になっているのではないでしょうか。

 当たり前に繰り返してきた「宿題」について、深く掘り下げることで、何かが変わる気がしてきました。

 校長としては、「子どもと先生と保護者が、幸せになるようなやり方を考え、学年団単位で2学期から宿題を変えていってほしい」です。保護者への説明については、管理職で考えますから。