先週9月5日に「新任校長校訪問」として、静西教育事務所の所長ら3名が来校しました。授業参観していただき、校長を含め何人かの職員と面談をしました。その中で話題の1つになったのは、「拍手」のことでした。
5年生の教室では、子どもたちがよい意見を発表すると、自然に拍手がおきます。5年生だけの態度なので、どのような指導をしているのか、学校としてすべての子が行っているのかを尋ねられました。
現5年担任は、特別な指導をしていないと言うのです。4月に受け持った時から、子どもたちが自然に拍手をしていたそうです。
4年の担任だったI先生に訊くと、自分も特別な指導をしていないが、子どもたちは拍手をしていたとのこと。
どうやら、3年の担任だったw先生のときに指導したことが、習慣となって続いているらしいと、分かりました。w先生は、現在、育児休暇を取得しているので、確認することはできませんでした。
笠原小学校は、全学年単学級で学級編成がありません。担任は毎年変わりますが、子どもたちは6年間同じ集団です。
ある先生のときに受けた指導が、子どもたちの判断によって習慣化され「拍手」という学級文化が5年生に残っているのでしょう。これは、ある意味すごいことです。先生からの厳しい指導でやらされているときには、子どもたちはその時だけは従うかもしれません。でも、担任が変わればリセットされます。
子どもたちが主体的に判断し、「こうしたほうがよい」という意識が共有化され、学級や学校の文化が創られて「校風」となっていくのではないかと考えます。
挨拶をする、廊下や階段を走らない、黙働など、学校のめあてを作り、指導や振り返りを厳しくしても、子どもたちが納得しなければ結局は定着しないということが分かります。
校長は、学校文化である「校風」を伝え、価値付け、繋げていかなければならないと実感しました。
将来的には、教科担任制、チーム担任制へと移行していくことを思えば、今の5年生が、「拍手」という学級文化を繋げているように、それぞれの学級で行っているよい習慣や態度を、学校全体に広げていくような手立てを考えていく必要を感じます。
「拍手」という学級文化を学校全体に広げていくほうがよいかどうかについては、職員室の話題にしていくつもりです。
【追加情報】
9月10日の午前中に、w先生が申請書類の関係でお子さんを連れて学校に来ました。いつのまにか5年生の子どもたちがw先生を見に集まってきました。
「拍手」のことをw先生に尋ねると、「私は、そんなに指導したわけじゃありません。あの子たちはもともと自分たちで拍手していました。」との答え。ある5年生の子が「先生、拍手したら泣いたじゃん。」とつっこみました。
うーん? よく分からなくなりました。3年生のときに子どもたちが拍手をしたら先生が(感激して?)泣いたので、拍手という行動が強化され、定着したということなのでしょうか。真相は謎のまま。