園と小学校との接続
笠原こども園のつきぐみ(3歳児)が、小学校に遊びに来ました。笠小ランドで大きなまつぼっくりをいっぱいひろって、一本ブランコで遊びました。「もういっかい」「もういっかい」とせがまれ、一人7回くらいのりました。
大きなエノキの木の下で、「すごーい、落ち葉の雨がふってきたぁ。シャワーみたいだね。」と保育者が言いました。さすが、感性が豊かです。園児も「ほんとだあ。おちばがふってる。」と歓声が上がりました。







園のM先生は、笠原小の卒業生です。「昔は、ここにすべり台があったんだよね。」となつかしそうでした。笠小ランドで遊んだ卒業生が地域にたくさん残っていて、愛着をもっているのがわかります。
3歳児にとって、斜面をバランスをとりながら歩くのは難しそうでした。力の入れ具合、体の傾きなどを調整しながら、だんだんと自分の体を上手に動かせるようになっていきます。
この子たちを未満児のときから見ていますが、3歳児になって言葉がぐんと増えているのがよく分かります。体も頭もすごい勢いで成長、発達しているのです。
防災
研修
昨日の事後研修の話である。
音楽の中心授業では、グループ演奏のあと、子どもたちに振り返りを書かせた。子どもたちは迷っていてなかなか書けず、助言のしかたにまよったとのこと。言語化の難しさが話題になった。もっともである。
架け橋期といわれる1年生では、幼児教育とのつながりが大切である。学習指導要領には、幼児期までに育てたい姿を園と小学校で共有するとある。これら10の姿の中には「言葉による伝え合い」がある。園での言語化は、話し言葉であり、書き言葉には慣れていない。小学校では、ワークシートでの書き言葉が評価に使われることが多いが、子どもたちにとって、書き言葉で表すのは大変なのである。音楽や図工ならば、話し言葉で教師が受け取るほうが、子どもにやさしいと感じる。何でも書かせてまとめさせるのは、小学校教師の悪い癖だと思う。
総合教育センターの音楽の先生の指導の中にも、ICTを活用して、子どもたちの演奏を動画で記録して、再生したものにコメントをつける方法もあるとの助言をいただいた。なるほど。
その他
静岡県内にもクマ出没のニュースが増えている。11月21日(金)に保護者には観音山の説明会を行ったのだが、まだ不安はぬぐえていない。
朝一番で浅羽北小に出向き、校長どうしで協議を行った。本日午後には、5年担任が観音山に出向き、説明会に参加する。明日の朝に報告を受け、再び校長どうし協議予定である。
静岡朝日テレビニュース
静岡県ツキノワグマ目撃マップ
観音山少年自然の家では、新たに「3台のセンサーカメラ」を設置し、合計7台のカメラで、エリア内のクマの出没状況を確認していくそうである。
本校は、浅羽北小と合同で、2月2日(月)から2泊3日の予定で観音山での自然体験学習を予定している。今後の動向を見ながら、2学期末までに保護者への情報発信を行うようにしていくつもりである。
「クマ目撃情報」による入所中の対応の見直しについて(通知)_071114.pdf
環境教育
タヌキの夫婦が悠々と運動場を横切っていきます。2匹とも毛が抜け落ちています。首の辺りは皮膚が白くカサカサになってむき出しになっています。疥癬(かいせん)がうつったのでしょう。子どもたちが近寄らないように配慮していきます。2匹とも元気です。


防災
3連休の間に、業者がクレーンや重機を入れて校庭南東側斜面の樹木を伐採してくれました。民家の屋根にかかっていたところです。
予算を確保し、定期的に樹木の剪定、伐採を行うことが、本校の施設管理では大切なことです。




特別支援教育
子どもの数は減っているというのに、不登校の子の数が年々増えている。統計によれば、令和6年度の小学生の不登校は、全国で13万7704人もいる。全体に占める割合は、2.3%になる。過去最高を更新した。
学年が上がるにつれて、不登校が増えていく。中学校では全体の6.79%にあたる生徒、21万6266人の生徒が不登校である。
不登校児童生徒数の推移.xlsx
長期欠席の学年別状況(令和6年度).xlsx
まるで、子どもたちをふるい落とすように、小中学校が機能しているようではないか。
ここから先は、私見。
個別に支援が必要な子が、特別支援学級に移り、通常学級の中のハードルが高くなったと思う。「きまりを守ってちゃんとやらなくては」「友達と良好な人間関係をつくらなくては」「先生たちともうまく接しなくては」「学習についていかなくては」という圧に耐えられなくなった子が苦しみ、学校を休んでしまうと思う。欠席が長期化・習慣化することで、生活リズムが狂い、学校への復帰が難しくなる。10年を超えれば引きこもりになる可能性が高い。
本校では、「ちゃんと きちんと しっかりと」できなくても、大目に見るようにしている。45分間授業に集中できなくても、10分間ならがんばれる子がいる。無理にやらせようとすれば不適応を起こすだけだ。担任もつらい、本人もつらい。その子なりにできたことを認めていくほうがいい。
「誰一人取り残さない」というキャッチフレーズが多く使われる。小規模校の笠原小では、複数の教員が子どもにかかわり、セイフティネットを手厚くしている。見捨てない、切り捨てない、放置しないように教員に伝えている。
「どこまでやらせればいいのか」という基準は、全員同じでなくていい。学習でも運動でも家庭学習でも、一律の量や時間を求めることは平等でも公平でもないと思うのだ。
「やればできる」という盲信も捨てたい。やってもできない子がいるし、努力が報われないことも多々ある。無理にやらせてできないときは、子どもは自分の能力や態度を責められる。まったくやらなくなってしまうよりも、少しでもやっているほうがいい。無理にやらせないことが教師としての責任放棄にはならないことを、本校教員には伝えたい。できない子をできるようにさせるのが、必ずしも優れた教師ではない。担任は、1年間で子どもに多くを求めすぎないほうがいい。
令和7年度は、本校の完全不登校は0人になった。教室で学習できない子も大幅に減った。登校渋りも減り、新規不登校も発生しなかった。2学期は、118名全員出席の日が3日もある。すばらしいことではないか。校長として大いに自校自賛したい。