校長のあたまのなか

柏木 探訪

2025年4月8日 12時38分
笠原の歴史

 児童の集団下校の見届けで、柏木2班の3人に付いて歩いた。柏木2班の集合場所が、昔は海の中だったことを、子どもたちは全く知らなかった。かつては、入り江で海が内陸まで入り込んでいた。下の写真は集合場所から西向きで撮った。三輪の城山の盛り上がりが分かる。

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 笠原小に残っている地図で見ると、分かりやすい。水色で塗ったところが海だったところである。

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 袖師(そでし)の港とも呼ばれ、柏木(かしわぎ)という地名は、カシアゲ(河岸揚げ)が起源だという説もある。「河岸(かし)」とは、舟から人や荷物をあげおろしする場所であり、市場になることが多い。「菓子あげ」ではない。

 現地を歩くと、地形から当時の様子が想像できる。三輪の城山が岬のように突き出ているのは当時のままである。通学路で地形と歴史を学べる。

 過去の南海トラフ巨大地震のたびに隆起し、陸地化していったらしい。柏木2班の通学路を歩くと、「ブラタモリ」の番組のようにおもしろい。

 グーグルアースの3Ⅾ機能で見ると、こんな感じである。

https://earth.google.com/web/@34.69568024,137.95889479,2.88309128a,390.86198289d,35y,-22.66294539h,75.24830957t,360r/data=CgRCAggBMikKJwolCiExa084Y2NBOVlIbEQ2ckd6cXI3RWVFYUt1QnVjOVROSGIgAToDCgEwQgIIAEoICJvM4bYFEAE

(スマホやタブレットからは、うまく表示されないことがあります。)

 素我神社の桜が美しい。子どもたちに地域の風景を写生させるのもいいかも。

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チ。― 地球の運動について ー 「考えろ」

2025年4月8日 08時30分
研修

 本校の校訓の1つが「考える子」である。私たち教師は、子どもたちの考える力を育てようと、教材研究や校内研修を行い、日々、授業改善に取り組んでいる・・・ つもりである。

 だが、子どもたちは、学校で本当に考えているのだろうか。

 教師によって、子どもたちは「考えさせられている」状態に置かれているだけなのではないか。同調圧力の中で、子どもたちは「考えているふり」をしているだけなのではないか。

 そんな私個人のもやもやは、この漫画を読み返して晴れた。

 アニメが終了して話題になっている「チ。ー 地球の運動について ー」(作・画 魚豊 小学館)のコミックスの中には、すごい言葉が詰まっている。

 そのセリフをしゃべっている人物は、利己的で卑怯であるが、言葉の内容は妙に胸を打った。第6集40話ででドゥラカの叔父が言った言葉である。「考えろ」

その為に文字を学べ。本を読め。
「物知りになる為」じゃないぞ。「考える為」だ。
一見、無関係な情報と情報の間に関わりを見つけ出せ。

ただの情報を、使える知識に変えるんだ。
その過程に、知性が宿る。

知性があれば、留まる勇気と踏み出す度胸が得られる。

 まさしく、「探究学習」そのもの。本物の知である。笠原小の教師に目指してほしい「考える子」は、ここにある。

 「学校で勉強したことは、大人になって役に立たない」という子には、自信をもって私は伝えたい。

 考える楽しさを知ったら、考える方法を身に付けたら、探究して自分の考えをもったら、その経験は大人になっても必ず役に立つ。

笠原は好きですか

2025年4月7日 14時00分
その他

令和7年度1学期 始業式 校長の話 

 新しい担任の先生が発表されて、わくわくしているのではないかと思います。令和7年度は、119人の笠原っ子一人一人が輝き、笑顔が増えるような学校にしていきます。 

 ロイロノートを使って「学校を楽しくするにはどうしたらいいか」を校長室からみんなにアイデアをきいたことがありました。その中で「休み時間をもっと増やしてほしい」という意見がありました。先生たちで話し合って、2時間目のあとの休み時間を20分にしました。天気がよければ外に遊びに出てもかまいません。「全校かくれんぼをまたやりたい」という意見もありました。今度は、新しく来た先生と子どもたちにもかくれてもらおうと思います。かくれたい人はいますか? では、にこ隊で計画を立ててください。ほかにも「こんなこといいな、できたらいいな」と思うことがあったら、校長室までロイロノートで返事をください。 

 みんなは、笠原が好きですか? 大人になっても笠原に住みたいと思いますか?

 今、笠原に住んでいるのは、全部で2300人くらいです。そのうち65歳以上のお年寄りは何人いると思いますか。およそ880人です。15才以下の子どもは何人いるでしょうか? 300人くらいしかいません。これからは、お年寄りがもっと増え、子どもがどんどん減っていきます。

 校長先生は考えました。今、笠原小学校で大事なのは、大人になっても笠原が好きで住み続ける子、元、プロ野球選手の浦野さんのように、笠原を離れても、笠原が好きで見守ってくれる人を小学校から育てることなのです。そうでないと、100年後は、「笠原」は、なくなってしまっているかもしれないのです。

笠原地区の子どもと高齢者(令和6年12月)

笠原の人口

 今年から、笠原の自然、産業、防災、歴史などを調べる学習「ことうタイム()」を始めます。笠原を知り、笠原を自慢できる子を増やしていきたいです。学校の外に出かけたり、地域の人にたくさん会って話を聞いたりしてください。笠原のことを楽しく学んで、未来の笠原を支える人になってください。

 子どもの数が減っている今、みんなは笠原の宝です。小学校で楽しく学んで、自分の力を伸ばしてほしいです。そのためのお手伝いを、先生たちや地域の方たちがしていきます。校長先生は、みんなの笑顔やがんばりをたくさん見つけて、学校ホームページで紹介していきます。自分のタブレットやスマホで見て、「いいね」をつけてくださいね。

茶々処で職員歓迎昼食会

2025年4月4日 13時22分
環境教育

 笠原小の男性教職員でつくる「笠睦男児の会(りゅうぼくだんじのかい)」の歓迎会を茶々処で行いました。昼食時は駐車場がほぼ満車で、とてもにぎわっていました。9時からの開店で直売所の野菜などがどんどん売れていくとのこと。私は、タラの芽(250円)とスナップエンドウ(100円)を個人的に買いました。てんぷらにして食べるつもりです。量を考えると本当に安い。人気なのも当然。

 おいしいランチとコーヒーをいただき、御池とアサギマダラを呼ぶためのフジバカマを植える畑を見てきました。森の中には、本校と同じように遊び場を作る予定だそうです。地域学習の中で、2、3、4年生での活用を見込んでいます。

 ランチは600円、コーヒーは200円でした。写真を撮るのを忘れて食べ始めてしまいました。

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 おいしくて、皆完食。笠原の三沢のお茶も抜群にうまし。

 白の八重の花桃の前で記念撮影(校長は撮影者)。近くには赤の花桃も満開で、紅白の対比が見事。

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タイムマシーンはないけれど

2025年4月3日 16時32分
授業

 国土地理院では、昔の航空写真を公開しています。笠原のことを学ぶときに役に立つかもしれません。

 例えば、1960年代の笠原小のあたりはこんな感じです。

https://maps.gsi.go.jp/#16/34.696849/137.955322/&ls=ort_1928%2C0%7Cort_old10&blend=0&disp=01&lcd=ort_old10&vs=c1g1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1&d=m

地域学校協働活動推進員

2025年4月3日 16時01分
地域との連携

 昨年度から準備して、人も決まり、委嘱を待つばかりです。ネット上でお名前は公表できませんが、笠原地区の住民ならよく知っている方です。元教員で小学校のことも地域のこともよく分かっているので心強いです。入学式であいさつをしていただく予定です。

 「地域学校協働活動推進員」をコミュニティースクールに加え、学校と地域との連携をさらに深めていきます。地域人材を大胆に学校の中に取り入れ、笠原地区全体で子どもたちを育てる体制をつくっていきます。

 学校職員は短い年数で入れ替わっていきますが、学校を支える地域のコーディネーターとして、「地域学校協働活動推進員」が人と人を繋げ続けてくれることを期待しています。

 学校職員も「地域学校協働推進員」については、よくわかっていないと思いますので、分かりやすく説明してあるページにリンクをはっておきます。

https://kyoiku.sho.jp/130927/#:~:text=2017%E5%B9%B43%E6%9C%88%E3%81%AB,%E6%B3%95%E5%88%B6%E5%8C%96%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F%E3%80%82

やりがいは笑顔

2025年4月1日 11時00分
研修

第1回職員会議 校長指示事項 

 年度の初めにあたり、私からはみなさんに、やりがいについてお話しようと思います。私たちが学校で働いていて、やりがいを感じるのは、どんなときでしょうか?

子どもたちが成長し、できるようになった喜びを共有したときだと私は思います。私たちは、子どもたちの笑顔のために働いたときにやりがいを強く感じます。子どもたちの笑顔を増やすような工夫をたくさんしてください。学ぶ楽しさやおもしろさを実感させるような体験をどんどん取り入れてください。何かあったら管理職が責任を取りますから、伸び伸びと自分がやりたいことを笠原小で試してみてください。

 令和7年度は、教頭、教務主任、生徒指導主任、事務職員が一気に替わりました。また、県外、市外から新たに赴任された方もいて、不安な気持ちでおられると思います。子どもたちの笑顔が増えるためには、先生方が元気でなければいけません。無理をせず楽しく仕事をしてほしいと思います。4月は、産育休に入る前の先生方も勤務してくれているので、実質プラス3人の職員の力を借りられます。支援員さんたちはベテランばかりです。困ったら声に出して、同僚に助けを求めてください。できないことや分からないことがあっても、恥じる必要はないのは、大人も子供も同じです。

 どうか、ポジティブな行動支援であたたかく見守り、たくさん愛情を注ぎ、叱ることを減らすようにしてください。発達や愛着に課題がある者にとっては、教職員が安全基地になることがなにより大切です。指導や管理という名のもとに、攻撃基地にならないでください。叱ってばかりいると、心が離れ、笑顔が見られなくなっていきます。

子どもの集団が固定化している本校では、新しい教職員は異物です。どこまで許してくれるのかを試したり、自分たちの敵か味方かを瞬時に判断したりしてくるでしょう。学級開きのときの黄金の3日間とか7日間とか言われますが、子どもたちを自分のやり方に無理に合わせようとせず、担任が子どもたちのやり方に合わせようとする方がうまくいくかもしれません。まず、子どもたちに「どうしたい」のかを聞きながら進め、主体性や自治性を育ててほしいのです。

3月進捗状況

2025年4月1日 10時58分
働き方改革

 3月分の自校集計では、常勤20名(支援員等を含む)の超過勤務時間(残業)の平均は、19時間4分だった。2月よりも3分減った。45時間超は1人。教頭と教務主任の超過勤務時間はそれぞれ、51時間32分と27時間56分だった。学級担任で最も超過勤務時間が長かったのは、28時間26分だった。

 教頭と教務主任が年度末で異動だったため、引継ぎ事務も含めて業務量が増大した。

 年間を通して、働き方改革が浸透し、超過勤務時間の削減につながったことは、大きな成果だと思う。

 令和7年度は、教職員が大幅に入れ替わるが、職場風土である働きやすさが継続できるように配慮していきたい。そして、働きやすいだけでなく、「働き甲斐」のある職場にしていく。