笠原の歴史
研修
本校の校訓の1つが「考える子」である。私たち教師は、子どもたちの考える力を育てようと、教材研究や校内研修を行い、日々、授業改善に取り組んでいる・・・ つもりである。
だが、子どもたちは、学校で本当に考えているのだろうか。
教師によって、子どもたちは「考えさせられている」状態に置かれているだけなのではないか。同調圧力の中で、子どもたちは「考えているふり」をしているだけなのではないか。
そんな私個人のもやもやは、この漫画を読み返して晴れた。
アニメが終了して話題になっている「チ。ー 地球の運動について ー」(作・画 魚豊 小学館)のコミックスの中には、すごい言葉が詰まっている。
そのセリフをしゃべっている人物は、利己的で卑怯であるが、言葉の内容は妙に胸を打った。第6集40話ででドゥラカの叔父が言った言葉である。「考えろ」
その為に文字を学べ。本を読め。
「物知りになる為」じゃないぞ。「考える為」だ。
一見、無関係な情報と情報の間に関わりを見つけ出せ。
ただの情報を、使える知識に変えるんだ。
その過程に、知性が宿る。
知性があれば、留まる勇気と踏み出す度胸が得られる。
まさしく、「探究学習」そのもの。本物の知である。笠原小の教師に目指してほしい「考える子」は、ここにある。
「学校で勉強したことは、大人になって役に立たない」という子には、自信をもって私は伝えたい。
考える楽しさを知ったら、考える方法を身に付けたら、探究して自分の考えをもったら、その経験は大人になっても必ず役に立つ。
大人にはおもしろいのですが、残酷な場面が多いので、小学生にはお勧めしません。教職員で読みたい方は、校長室で借りてください。
アニメ版の主題歌、サカナクションの「怪獣」は名曲だと、個人的に思います。大好きな曲です。


その他
令和7年度1学期 始業式 校長の話
新しい担任の先生が発表されて、わくわくしているのではないかと思います。令和7年度は、119人の笠原っ子一人一人が輝き、笑顔が増えるような学校にしていきます。
ロイロノートを使って「学校を楽しくするにはどうしたらいいか」を校長室からみんなにアイデアをきいたことがありました。その中で「休み時間をもっと増やしてほしい」という意見がありました。先生たちで話し合って、2時間目のあとの休み時間を20分にしました。天気がよければ外に遊びに出てもかまいません。「全校かくれんぼをまたやりたい」という意見もありました。今度は、新しく来た先生と子どもたちにもかくれてもらおうと思います。かくれたい人はいますか? では、にこ隊で計画を立ててください。ほかにも「こんなこといいな、できたらいいな」と思うことがあったら、校長室までロイロノートで返事をください。
みんなは、笠原が好きですか? 大人になっても笠原に住みたいと思いますか?
今、笠原に住んでいるのは、全部で2300人くらいです。そのうち65歳以上のお年寄りは何人いると思いますか。およそ880人です。15才以下の子どもは何人いるでしょうか? 300人くらいしかいません。これからは、お年寄りがもっと増え、子どもがどんどん減っていきます。
校長先生は考えました。今、笠原小学校で大事なのは、大人になっても笠原が好きで住み続ける子、元、プロ野球選手の浦野さんのように、笠原を離れても、笠原が好きで見守ってくれる人を小学校から育てることなのです。そうでないと、100年後は、「笠原」は、なくなってしまっているかもしれないのです。
笠原地区の子どもと高齢者(令和6年12月)

今年から、笠原の自然、産業、防災、歴史などを調べる学習「ことうタイム(仮)」を始めます。笠原を知り、笠原を自慢できる子を増やしていきたいです。学校の外に出かけたり、地域の人にたくさん会って話を聞いたりしてください。笠原のことを楽しく学んで、未来の笠原を支える人になってください。
子どもの数が減っている今、みんなは笠原の宝です。小学校で楽しく学んで、自分の力を伸ばしてほしいです。そのためのお手伝いを、先生たちや地域の方たちがしていきます。校長先生は、みんなの笑顔やがんばりをたくさん見つけて、学校ホームページで紹介していきます。自分のタブレットやスマホで見て、「いいね」をつけてくださいね。
R7 学校だより1号.pdf

教職員名が入った学校だよりは、コドモンで保護者の皆様に送りました。教職員の名前はコドモンでご確認願います。
なお、本年度は、学校だよりを毎月発行しません。ホームページを頻繁に更新するので、ご覧ください。
環境教育
笠原小の男性教職員でつくる「笠睦男児の会(りゅうぼくだんじのかい)」の歓迎会を茶々処で行いました。昼食時は駐車場がほぼ満車で、とてもにぎわっていました。9時からの開店で直売所の野菜などがどんどん売れていくとのこと。私は、タラの芽(250円)とスナップエンドウ(100円)を個人的に買いました。てんぷらにして食べるつもりです。量を考えると本当に安い。人気なのも当然。
おいしいランチとコーヒーをいただき、御池とアサギマダラを呼ぶためのフジバカマを植える畑を見てきました。森の中には、本校と同じように遊び場を作る予定だそうです。地域学習の中で、2、3、4年生での活用を見込んでいます。
ランチは600円、コーヒーは200円でした。写真を撮るのを忘れて食べ始めてしまいました。


おいしくて、皆完食。笠原の三沢のお茶も抜群にうまし。
白の八重の花桃の前で記念撮影(校長は撮影者)。近くには赤の花桃も満開で、紅白の対比が見事。

すぐ横の桜が満開だったので、若手A先生にきいてみた。
「サクラとモモの花はどう違う? どうやって区別すると思う?」
「分かりません。」
「サクラの花には花柄があるよ。サクランボの軸と同じだよ。桃の花は枝に直接付いているだろう。同じバラ科の植物でも、花の付き方で区別できるよ。」

赤い八重の花桃の花もすてきです。

授業
地域との連携
研修
第1回職員会議 校長指示事項
年度の初めにあたり、私からはみなさんに、やりがいについてお話しようと思います。私たちが学校で働いていて、やりがいを感じるのは、どんなときでしょうか?
子どもたちが成長し、できるようになった喜びを共有したときだと私は思います。私たちは、子どもたちの笑顔のために働いたときにやりがいを強く感じます。子どもたちの笑顔を増やすような工夫をたくさんしてください。学ぶ楽しさやおもしろさを実感させるような体験をどんどん取り入れてください。何かあったら管理職が責任を取りますから、伸び伸びと自分がやりたいことを笠原小で試してみてください。
令和7年度は、教頭、教務主任、生徒指導主任、事務職員が一気に替わりました。また、県外、市外から新たに赴任された方もいて、不安な気持ちでおられると思います。子どもたちの笑顔が増えるためには、先生方が元気でなければいけません。無理をせず楽しく仕事をしてほしいと思います。4月は、産育休に入る前の先生方も勤務してくれているので、実質プラス3人の職員の力を借りられます。支援員さんたちはベテランばかりです。困ったら声に出して、同僚に助けを求めてください。できないことや分からないことがあっても、恥じる必要はないのは、大人も子供も同じです。
どうか、ポジティブな行動支援であたたかく見守り、たくさん愛情を注ぎ、叱ることを減らすようにしてください。発達や愛着に課題がある者にとっては、教職員が安全基地になることがなにより大切です。指導や管理という名のもとに、攻撃基地にならないでください。叱ってばかりいると、心が離れ、笑顔が見られなくなっていきます。
子どもの集団が固定化している本校では、新しい教職員は異物です。どこまで許してくれるのかを試したり、自分たちの敵か味方かを瞬時に判断したりしてくるでしょう。学級開きのときの黄金の3日間とか7日間とか言われますが、子どもたちを自分のやり方に無理に合わせようとせず、担任が子どもたちのやり方に合わせようとする方がうまくいくかもしれません。まず、子どもたちに「どうしたい」のかを聞きながら進め、主体性や自治性を育ててほしいのです。
働き方改革
3月分の自校集計では、常勤20名(支援員等を含む)の超過勤務時間(残業)の平均は、19時間4分だった。2月よりも33分減った。45時間超は1人。教頭と教務主任の超過勤務時間はそれぞれ、51時間32分と27時間56分だった。学級担任で最も超過勤務時間が長かったのは、28時間26分だった。
教頭と教務主任が年度末で異動だったため、引継ぎ事務も含めて業務量が増大した。
年間を通して、働き方改革が浸透し、超過勤務時間の削減につながったことは、大きな成果だと思う。
令和7年度は、教職員が大幅に入れ替わるが、職場風土である働きやすさが継続できるように配慮していきたい。そして、働きやすいだけでなく、「働き甲斐」のある職場にしていく。
4月1日の教職員への話では、パーキンソンの法則を取り上げた。(ハインリッヒの法則と言い間違えてあとから気付いた・・・)
6時まで仕事をしようと思えば、6時まで仕事が増える。今日は7時まで頑張ろうと思うと、7時まで仕事が増える。終わりの時間を決めて仕事をするのでなく、やるべきことを決めて段取りよく仕事をしてほしいことを伝えた。時間に余裕があると、やらなくてよい仕事まで丁寧にやるようになりかねない。
パーキンソンの法則は、「仕事は、利用可能な時間を全て満たすように拡大していく」というものである。子どものために遅くまで学校に残って仕事をするのが、よい教員ではない。教職員の善意とボランティアの気持ちがないと業務が回らないのでは、いつまでたってもブラック職場呼ばわりで、将来の教員志望者も増えていかないだろう。