その他
7月10日(木)の午後に、人事管理訪問があった。静西教育事務所と袋井市教育委員会の5名が来校した。児童の学習の様子と教職員を見ていただいた。
個別に面談を行う人以外は、普段のままの服装でよいことを事前に本校教員に伝えておいた。昨年度から、参観会や訪問で保護者や教育委員会の方が来校されるときでも、原則、担任は着替えないようにしている。接遇の面から、きちんとした服装で授業をさせたほうがよいと考える校長もいるだろうが、私はふだんのままの学校の様子を見てもらう方がよいと思っている。教員の服装のことで注意を受けたことはないので、今まで忖度して着替えていただけなのだと思う。子どもから見ても、働き方改革の点からも不自然だと思うのだ。
学校経営の重点としては、以下のようなことを伝えた。
どの子どもにとっても小学校時代の6年間を、楽しい思い出とすることが何より大切と考えます。「思わず学校に行きたくなり、行けば友達と学び、遊び、楽しく過ごせる」場所にすれば、おのずと不登校も減ると考えました。「子ども起点の教育」として、学校を楽しくすることが、昨年度からの本校最優先の学校経営戦略になります。
本校職員には、「笠原小ならではのインクルーシブ教育」として、全校児童119名の顔と名前を1学期末までに覚え、どの子にも名前をつけて、挨拶をしたり、話しかけたりするように取り組みをお願いしているところです。「おはよう」と呼び掛けても答えてくれない子でも、「〇〇さん、おはよう」と言えば挨拶を返してくれるのです。
浅羽学園全体として、ポジティブな行動支援(PBS)に取り組み、望ましい表れを伸ばしていきます。
今年の手ごたえとして、子どもの姿に変化が表れています。完全不登校がゼロになり、■年生■名がサポートルームで週2回登校できています。昨年度まで教室に行けないことが多かった■年生■名が、今年は教室で過ごしています。遅刻が減り、遅刻しても登校時刻が早まり、親の送り迎えが必要だった■年生■名が、自分の足で歩いて登校するようになりました。
本年度は、地域とのつながりを強めることを意識しています。教師には、生活科や総合的な学習の時間を窓口に、笠原の自然、文化、歴史、産業などの地域学習を行うように指示し、校内研修にも位置付けました。笠原のことが好きで、未来の笠原を創り支える子を小学校から育てるのが、長期的な戦略になります。
袋井市内の小中学校の中でも、不登校の子がゼロの学校はごくわずかだと思う。本校だけかもしれない。学校評価の数値も前回より上がってきている。学校が楽しくなることで、よい方向に向かっている実感がある。
本校の教職員は、現在4名が育児休暇を取得中である。代替教員として新しく来ていただいた4名の方は、よくがんばってくれている。また、教頭も教務主任も新任で、生徒指導主任も事務職員2名も代わった。盤石とはいえない職員体制でスタートしたが、「チーム笠原」として同僚性を発揮する職員に感謝しかない。
教育監からは、昨年度よりも本校の超過勤務時間が増えていることを指摘された。がんばってきた職員の力をちょっと緩めさせることが、校長としてやるべきことだと感じている。
働きやすい職場、休暇をとりやすい職場を今後もめざしていきたい。
防災
昨夜に菊川市から磐田市にかけて短時間に集中的な大雨が降った。笠原地区の中にも、落雷で瞬間的に停電した場所があったそうだ。土砂災害警戒区域をかかえる笠原小なので、今朝は早めに出勤して見回りを行った。正門横にある貯水池にはかなり水がたまっていて、午前8時の時点でも、まだ滝のように水が流れ込んでいた。

上の地図は、「どまんなか袋井navi」の2500分の1の地図に一部書き込みをしたもの。どまんなか袋井navi 笠原小学校
正門横の貯水池のようす

一番奥が東端でプールのそば。一番奥に水が流れ落ちている。

正門のすぐ横の貯水池におりる階段のところ。

小さな森の小川は、地下水が湧き出ていた。
土砂災害警戒区域のようす

伐採予定の枯木は、倒れていない。



コンクリートブロックのつなぎ目やクラックからは、水が染み出ているが、異状なし。三沢川の水位も今回は上がらなかった。笠原コミュニティーセンター横の貯水池にも水がたまっていた。
環境教育
子どもたちの登校を見届けた後、校地内をぐるっと巡視すると、おもしろいものが見つかります。
クリのイガが大きくなってきました。


「小さな森の小川」は、井戸水を足したので十分な水量でした。エノキの大木がある森の中には、ゴマダラチョウがいました。写真が撮れなかったので、ムシミルのリンクをはっておきます。
https://insect.design/tyoumoku/tyourui/tatehatyouka/gomadaratyou
今朝は、クマゼミがマツの木でよく鳴いています。
プール北側の電線や電柱では、ホオジロという鳥が鳴いています。スズメに似ていますが、ほっぺた(頬)が白いので、ホオジロという名前がつきました。ホオジロのさえずりは、「サッポロラーメン みそラーメン」と聞こえます。昔の人は、「一筆啓上仕り候(いっぴつけいじょうつかまつりそうろう)」と聞こえたそうです。動画のリンクをはっておきますので、確かめてみてください。
https://www.youtube.com/watch?v=7A_m4KmVh-4
プール北側の法面や森の中の草が伸びてきています。気にはなりますが、この暑さでは刈る気になりません。しばらく放置しておきます。夏休みになったら、朝の涼しいうちに刈ろうと思います。
本校の働き者の校務員さんは、暑い中、草刈りをしていました。ありがとうございます。

環境教育
昨年度の6年生が25年ぶりに復活させた「小さな森の小川」は、カニのビオトープになっています。このところ、雨が少なかったので、わき水だけでは、水量が足りなくなってきました。バルブをあけて井戸水をちょろちょろと流しておきました。明日、様子を確認しようと思います。

地域との連携
本校の敷地内と敷地を囲む斜面には、大木がたくさん生えています。大きくなりすぎて、管理が難しくなってきているのが現状です。
先日も、PTA会長が来校された折、「学校敷地南側の斜面から生えている木が建物にかかっているから切ってもらいたい」という要望がありました。会長は、「その家の人は、誰に言えばいいのか分からないので、会長に言ってきた。自分もどうすればいいのか。」とのこと。教頭が、市の連絡先を伝え、連絡してもらいました。


その後、学校北側のお宅からは、「学校の木が屋根にかかっていて雨どいが詰まる」と言われ、校務員が対応しましたが、二連梯子が届かず、そうじができませんでした。

本校では、安全確保の点から、土砂災害警戒区域の樹木の伐採を最優先し、市や自治会に要望してきました。袋井市の担当者と森林環境アドバイザーが視察に訪れ、森林環境贈与税で配分されたお金を使って、樹木を伐採してくれることになりました。
ただ、大木の伐採と廃棄にはかなり費用がかかります。どこまで切ってもらえるのか分かりません。大きく育ちすぎた木の管理に頭を悩ませています。
笠原小では、以前、シンボルツリーのエノキを伐採してしまい、住民から苦情が来たという話を伝え聞いています。今回も、切る前には地元の人に確認しながら進める必要がありそうです。

環境教育
ビオトープのコナラの木にイラガの幼虫が付いていました。手でさわったり、毛が飛んではだに付くと、ひりひりするのでデンキムシともよばれます。殺虫剤をまく前に写真を撮っておきました。ほかの木でも見つけたら、この毛虫はさわらないで!

ムシミルのイラガのリンク
https://insect.design/curation/iragakamatome
近くにはカマキリの幼虫が数匹いたので、殺虫剤がかからないように気をつけました。どこにいるかわかりますか?


笠原の歴史
西階段を上がる途中に鏡が2まいある。下の方には「昭和48年度卒業生一同」と書かれている。

昭和48年度に卒業した6年生は、今年、63歳か64歳である。
昭和47年(1972年)に笠原小の新校舎が完成したばかり。昭和49年に開校100年を迎える前に卒業していった人たちである。できたばかりの校舎に新品の鏡を寄贈してくれたのだろう。この鏡は、50年以上も笠原っ子の姿を映してきた。
当時の笠原小は、全校児童約270人。今の学校風景と大きく違うところを挙げてみる。
・1クラスの人数は最大で45人。(3年生)
・特別支援学級(スマイル)は、ない。
・学校で給食を作っていた。
・家庭科室、図工室、音楽室がある校舎はまだ建っていない。
・今の体育館は、まだ建っていない。
・プールは別の場所にあった。
この鏡を寄贈してくださった卒業生の方で、地元に残っている方がいらっしゃいましたら、校長室にお越しください。当時の笠原小の様子や学校行事について教えてください。お待ちしています。