校長のあたまのなか

森の整備は園の環境設定と同じ

2025年2月4日 11時23分
園と小学校との接続

 学校の森を整備して子どもたちの遊び場を作るときに思い浮かべたのが、園の保育者の「環境」設定です。園の保育者は、園庭で子どもたちを遊ばせるときの準備を「環境」を整えると表現します。

 私も、森の中で子どもたちが楽しく主体的に遊ぶにはどうしたらよいかを考え、イメージを具体化していきました。まず、安全に配慮し、落ちている枝や石をできるだけ取り除きました。森の中が暗かったので、校務員さんに枝はらいや間伐をお願いしました。

 思わず子どもたちが遊びたくなるような仕掛けを考え、作っていきました。初めに作ったのがひみつきちです。1つ見本を作っておけば、子どもたちが自分たちでも作りたくなると思ったのです。

 迷ったのは、一本ブランコでした。このごろの子どもたちは、登り棒が苦手です。体育館の天井から吊り下げられた縄を登る体験も減りました。うんていや鉄棒のように水平に握る経験はしているのですが、棒や縄を垂直に握って自分の体重を支える体験に乏しいと思うのです。

 張り出した太い枝から縄をおろして、綱を登れるように考えたのですが、子どもたちには難しいと判断してやめました。綱を2本おろして大きなブランコを作ろうかと思いましたが、枝が水平でないために意外に難しく、断念しました。1本のロープの先に円盤状の座面をつけたブランコにしてみました。360度どの方向にも大きく振れて動くブランコは、高学年の子にも好評です。

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 2年生は、生活科の時間を使わなくても、昼休みにどんどんひみつきちづくりを進めています。生活科での「ひみつきちづくり」や3年図工での枝を使った立体物の作成は、新しく年間指導計画の中に位置付けてもらえそうです。