校長のあたまのなか

昆虫図鑑は生きてるほうがいい

2025年9月10日 10時04分
環境教育

 しばらく前、書店で図鑑を立ち読みして即買いした。「小学館の図鑑NEОネオ [新版] 昆虫」である。虫好きとして、画期的な図鑑なのだ。作り手のすごいこだわりが感じられる。

 どこがすごいかと言えば、虫が生きているのである。今までの昆虫図鑑は、標本を写真に撮って並べたものだった。ところが、この図鑑は生きた虫をつかまえて、生きたまま写真に撮って本にしてしまったのである。

 チョウ類や甲虫類ならば、死んだ標本だろうが、生きていようが図鑑のクオリティとしてそれほど差はない。

 トンボ類は、ずいぶん違う。生きているときのトンボの眼は宝石のように美しいが、死ぬとスイッチを切ったテレビ画面のように暗くなってしまう。

 とにかく、図鑑全体のライブ感が今までとは違うのだ。これは買いである。2000円は安い。本校の図書館にもほしい! 

 「改訂新版 世界文化生物大図鑑 昆虫Ⅰ」(世界文化社 2004年初版)という、当時定価1万円(税別)の図鑑を持っているが、それよりも写真がいい。

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 1万円の図鑑は専門的だが、トンボの写真は、眼が死んでいる。頭をひねり、羽をそろえた標本おきまりのポーズである。

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 子ども用の図鑑と侮るなかれ。

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 写真はだんぜんいいし、分かりやすい。

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 生きている虫を撮影して本をつくったのがわかる。生態写真として屋外で撮った生きている虫を載せることは今までもあった。学研の図鑑は、1つ1つの虫が標本ではなく実物なのだからすごい。