校長のあたまのなか

原点に戻れ 総合的な学習の時間

2025年7月23日 10時58分
研修

 夏の校内研修を始めるにあたり、校長の話。ちょっと長めに話してしまいました。

 総合的な学習の時間は2年間の準備期間を経て、平成14年から本格実施されました。年間105時間、週3時間の活動で教科書もありませんから、どの学校でも地域素材の教材化が行われました。笠原小学校でも、平成14年ころの教材研究のファイルが残されています。

 その後、総合的な学習の時間が週2時間に減り、年間指導計画、全体計画の作成を求められるようになりました。学年ごとにテーマが決められ、自由度が失われて、総合のマンネリ化が起きました。

 文科省は、総合へのテコ入れを開始し、高等学校に「総合的な探究の時間」を設けました。また、「古典探究」、「日本史探究」、「世界史探究」、「地理探究」、「理数探究基礎」、「理数探究」を新設し、探究的な学びの強化を図りました。

 高校の総合はずいぶん変わってきています。小学校の総合も原点回帰が必要です。平成14年当時の笠原小の熱気を取り戻し、地域素材の教材化を進めていきましょう。夏休みの期間を有効に使っていただきたいと思います。児童昇降口を入り、西階段のところ、いつも教頭さんが書いてくれるホワイトボードの裏の壁に当時の総合で取り組んでいた素材のタイトルだけが残されています。何と書かれているか知っている方はいますか?「小笠山たんけん」と書かれています。当時は、小笠山を学習材として地域学習が組まれていたのでしょう。沿革誌をさかのぼれば、昭和の初めから笠原小では、小笠山への遠足が行われていました。6年生では、学校から小笠山に登り法多山に下りるのですから、かなりの健脚です。

 私も、三沢から尾根に登り、小笠山山頂まで歩いてみました。観音山に負けないくらい魅力的なコースです。12月から2月くらいの遠足に適していると思います。

 これだけ自然環境に恵まれた笠原地区の素材を生かさない手はないと思います。先生方自身が楽しんで教材研究を行い、マンネリからの脱却を図りたいです。そして、高校での新教科「探究」につながるような、探究的な学びを子どもたちに経験させてあげてください。期待しています。