腕白
2025年5月7日 13時30分第1回会礼での校長の話
いきなり難しい漢字ですが、読めますか?(「腕白」と書かれた紙を見せる。)わんぱくと読みます。どんな意味か知っていますか。古い「広辞苑」という国語辞典で調べたら、こんなふうに載っていました。
「子どもがいたずらで(大人の)言うことを聞かないこと。わがままで悪さをすること。」
あまりいい意味ではないようです。昔、笠原の人たちは、学校の森を遊び場にし、その名前を「わんぱく広場」としました。滑り台やアスレチックもあって、自由に遊べたそうです。30年以上も放っておかれて荒れていたのを山下さんと校長で整備しました。去年の6年生も、「小さな森の小川」を復活させてくれました。学校の横にこんなに豊かな自然があることは、笠原小学校の大きな自慢です。
「子どもたちだけで遊ばない」という約束を笠原っ子はしっかり守っていましたが、新しく来た先生たちは、森で遊ぶことは危険だと感じたみたいです。きちんと決まりを作るまで休み時間の立ち入りをとめました。急に遊べなくなったので、校長室に「また遊びたい」と言いに来る子が何人もいました。
子どもたちにけがをさせたくないという先生たちの考えも分かります。でも、大人の都合できまりを作って子どもたちに守らせるだけでは、学校は楽しくならないし、自分たちで考える子は育ちません。「わんぱく」という名前をつけた地域の人たちの思いも大切したいです。安全に遊べるような決まりを、子どもたちが作り、先生たちと話し合ってこれなら大丈夫というふうにしたいです。このまま森を使わなくなると、また荒れ果ててしまいます。
学校の近くの川や水路で子どもたちだけで遊んでいると、地域の人から学校に連絡が来ることがあります。地域の人もみんなのことを心配しているのです。川や水路で遊ぶことも森で遊ぶことも、全部禁止するのではなく、自然豊かな笠原で、子どもたちが安全について考えるチャンスにしたいです。
先生や大人の言うことを聞くだけのいい子では、これからの時代に強く生きていけません。「わんぱく」って、大人に成長していく途中で大事なことだと、私は思います。みんなは、笠原小学校で明るく元気に過ごし、一人一人が輝く子になってください。
今日の午前中に5年生といっしょにお茶摘みに行って、荻原製茶でお土産をもらってきました。お茶の木です。来週、ビオトープに植えようと思います。5年生には、日本一お茶に詳しい小学生になってほしいです。