本物の”ほうれんそう”にする
2024年6月10日 16時50分報告・連絡・相談の初めの漢字をとって「報・連・相」。以前からよく聞く言葉である。私は、上の立場の者がこの言葉を使うときは暗に、「ちゃんとオレに伺い立てなきゃダメだろ、分かってんの。」というニュアンスが感じられて嫌な気持ちになることがあった。
こんなこと言い始めたやつは誰だ?と気になり、おおもとの書籍を探した。昭和61年発行の「ほうれんそうが会社を強くする 報告・連絡・相談の経営学」(山崎富治 ごま書房)は、既に廃版で、割高だったが中古本で手に入れることができた。
一気に読んで、大いに納得。本物の”ほうれんそう”がわかった。何より話が分かりやすいし、おもしろい。学校経営にもいかせるヒントが満載だった。
第2章60ページは「”ほうれんそう”は下からの水で成長する」である。一部引用すると、
意識的に自分のほうから近づいていかなければ、トップは流行遅れの情報ばかり接する恐れが出てくる。”ほうれんそう”といくら上から号令をかけても、下からの情報の流れがつまってしまっては、組織はもはや死んだも同然だ。”ほうれんそう”を成長させるのも枯れさせるのも、若い人のエネルギーをどうやって引き出すかにかかっている。
筆者は”シイタケ人間”になることも勧めている。仕事・一番・楽しく・健康の頭文字でシイタケである。上司から命令されてやるのではなく、自分がやりたいからやるんだという形を作るのは大賛成である。働き方改革、ワークライフバランスというものの、仕事が楽しくなければ意味がないと思う。
先生が夢中になって仕事を楽しみ、子どもたちがもっと学習したいと言うような学校をつくりたい。