校長のあたまのなか

人事管理訪問で伝えたこと

2025年7月11日 09時41分
その他

 7月10日(木)の午後に、人事管理訪問があった。静西教育事務所と袋井市教育委員会の5名が来校した。児童の学習の様子と教職員を見ていただいた。

 個別に面談を行う人以外は、普段のままの服装でよいことを事前に本校教員に伝えておいた。昨年度から、参観会や訪問で保護者や教育委員会の方が来校されるときでも、原則、担任は着替えないようにしている。接遇の面から、きちんとした服装で授業をさせたほうがよいと考える校長もいるだろうが、私はふだんのままの学校の様子を見てもらう方がよいと思っている。教員の服装のことで注意を受けたことはないので、今まで忖度して着替えていただけなのだと思う。子どもから見ても、働き方改革の点からも不自然だと思うのだ。

 学校経営の重点としては、以下のようなことを伝えた。

どの子どもにとっても小学校時代の6年間を、楽しい思い出とすることが何より大切と考えます。「思わず学校に行きたくなり、行けば友達と学び、遊び、楽しく過ごせる」場所にすれば、おのずと不登校も減ると考えました。「子ども起点の教育」として、学校を楽しくすることが、昨年度からの本校最優先の学校経営戦略になります。

本校職員には、「笠原小ならではのインクルーシブ教育」として、全校児童119名の顔と名前を1学期末までに覚え、どの子にも名前をつけて、挨拶をしたり、話しかけたりするように取り組みをお願いしているところです。「おはよう」と呼び掛けても答えてくれない子でも、「〇〇さん、おはよう」と言えば挨拶を返してくれるのです。

浅羽学園全体として、ポジティブな行動支援(PBS)に取り組み、望ましい表れを伸ばしていきます。

今年の手ごたえとして、子どもの姿に変化が表れています。完全不登校がゼロになり、■年生■名がサポートルームで週2回登校できています。昨年度まで教室に行けないことが多かった■年生■名が、今年は教室で過ごしています。遅刻が減り、遅刻しても登校時刻が早まり、親の送り迎えが必要だった■年生■名が、自分の足で歩いて登校するようになりました。

本年度は、地域とのつながりを強めることを意識しています。教師には、生活科や総合的な学習の時間を窓口に、笠原の自然、文化、歴史、産業などの地域学習を行うように指示し、校内研修にも位置付けました。笠原のことが好きで、未来の笠原を創り支える子を小学校から育てるのが、長期的な戦略になります。

 袋井市内の小中学校の中でも、不登校の子がゼロの学校はごくわずかだと思う。本校だけかもしれない。学校評価の数値も前回より上がってきている。学校が楽しくなることで、よい方向に向かっている実感がある。