校長のあたまのなか

チコちゃんみたいな子を増やしたい

2024年4月10日 09時59分
研修

 大人も分かったつもりになっているだけかもしれません。例えば、磁石がなぜくっつくのか、使っているうちになぜ電池がなくなるのか、先生方もきちんと説明できないのではないでしょうか。磁力とか、電流とか、イオンとか何か別の用語を使って話すことで、分かったつもりになっているだけかもしれません。リニアモーターカーや電気自動車が次世代の移動手段になる未来において、磁石や電池にはまだ研究の余地があります。

 大人も子供も、知っているつもりになっているだけで、チコちゃんに叱られない限りは、それに気づきません。

 永遠の5歳児であるチコちゃんは、好奇心旺盛で当たり前のことを疑うクリティカルシンキングができる子です。笠原小からも「なんで?」と鋭く尋ねるチコちゃんを増やしてください。

 子どもの思考力を高めるには、試行錯誤の機会と時間を十分に保障しなくてはなりません。時間による効率(タイパ)を求めすぎると、失敗が許されない窮屈な学習になります。

 学びを楽しむためには、教師主導によるやらされ感のある授業ではなく、子どもに主体性と自由度をもたせた学習スタイルを構築する必要があります。40分間の学習展開を予想しているくらいでちょうどよいでしょう。

(4月8日 校内研修を始めるにあたって)