校長のあたまのなか

漢字の指導について考える その3

2024年11月19日 16時48分
授業

 日本が誇る漢字の碩学に白川 静 博士がいた。中国人もびっくりの漢字研究者である。新書版の「漢字百話」や「常用字解」は、今でもときどき読み返すくらい好きな本である。

 古代、漢字は亀の甲羅や牛の肩甲骨に刻まれた占いのための文字として生まれている。文字としての神秘性やかっこよさは、エジプトのヒエログリフに勝ると個人的に思う。

 欧米人にとって、漢字はCOOLであり、Tシャツのデザインやタトゥー、洋楽のレコードジャケットなどに使われた。1980年代には、黒人アーティストのマイルス・デイヴィスやプリンスが、漢字がデザインされた服を着てコンサートをしていたのを覚えている。(日本人の私には、それほどカッコいいとは思わなかったが・・・・)

 何を言いたいのかというと、子どもたちにも漢字を好きになってもらえばいいと思うのだ。漢字が好きになれば、自ら学ぶようになる。教師の役目は、子どもたちを早期に漢字嫌いにさせないことではなかろうか。

 白川 静 博士の出身県である福井では、「白川静漢字教育賞」なるものを創設している。

 「白川静漢字教育賞」は漢字文化の振興に寄与された白川静博士を顕彰し、新しい指導法や特色ある教材によって、継続的に漢字教育を実践し、成果及び努力が認められる個人・団体を賞するもので平成25年度に創設しました。令和3年度(第8回)からは「小・中学生の部」を新設し、漢字に関する作品を小・中学生からも募集しています。(福井県ホームページより引用)

 本校職員にも「白川漢字教育賞」を参照することをお勧めする。秀逸な漢字指導方法が満載である。

https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/syoubun/shirakawa/kyouikusyou.html