働き方改革
土曜日に延期した校内運動会を本日実施する。前日準備ができないため、本日の職員の勤務開始を午前7時30分に変更した。準備時間を確保し、運動会の開始を1時間遅らせて対応した。
校長が、午前7時に出勤すると、運動場にはラインが引かれ、準備が8割がた終わっていた。聞けば早い者は6時過ぎから作業を始めていたそうだ。これが小学校教員の文化である。


朝の打ち合わせでは、教職員にやんわりとこんな話をした。
「朝早くからの準備ありがとうございます。今日は必要な時間を考え、勤務時間を早めて対応しました。午前7時30分に合わせて出勤した職員が気まずい思いをすることがないように、極端に時間を早めての作業を今後はしなくてもよいようにしましょう。」
勤務時間割り振り変更は、書面で教育委員会に報告している。さらに時間を早めて作業をして、教職員が怪我をした場合、公務災害扱いにならないことがあるのだ。先生方の好意とやる気で、勤務時間外に作業したのに、報われないではないか。校長として、職員の士気を下げないように、働き方に配慮しなくてはならないと自戒した。
もう一つの小学校教員の文化で「運動会あるある」の事例が、差し入れである。前年度に異動した職員が、お菓子や飲み物を運動会前にわざわざ届けるのである。本校のような小規模校ならまだしも、大希望校では職員数が50人をこえることがあり、経済的な負担もばかにならない。机の上に飲み切れないほど飲み物と十分すぎるお菓子が並ぶ光景は、やめにしたい。笠原小では、今後、異動した職員からの差し入れは受けないように、事前に通知しようと思う。
2つの事例とも、小学校教員のまじめさを表している。だからこそ、一部の教員の不祥事で、教員全体が悪く言われるのがつらい。
午前8時30分の時点で、袋井市に強風注意報が出ていた。本部テントの固定を確認し、救護用の軽量テントは撤去した。児童の応援席に飛んだときに、危ないと判断したからである。
その他
午前6時の保護者連絡に間に合うように、校長、教頭、教務主任、体育主任が参集して、判定会を行った。運動場の状態を見て、今後の天気予報から、「延期」と判断した。



その後、4人でテント幕、椅子、机、得点板などを片付けた。
日曜日の雨の降り具合によっては、月曜の朝もこの状態になっている可能性がある。本校は高台にあり、砕石を敷いた運動場なので乾きがよいのだが、子どもたちが遊ぶ中央部がへこんでいるために水がたまる。前回、砕石を敷いた運動場東側のくぼみは、水があまり溜まっていなかった。
浅羽北小、浅羽南小も延期。浅羽東小は1時間遅れで実施予定とのこと。
明日も雨のため運動会は実施せず、月曜日に行う予定。月曜日は休みではないし、給食もないので、弁当持参忘れずに。
その他
朝から浅羽学園の4つの小学校の校長が連絡を取り合い、明日の運動会をどうするのかについて情報交換を行った。決定事項については、このあと、コドモンで保護者と関係者に発信する予定である。
今日の午後は、5,6年生による運動会準備があるのだが、午前11時35分時点で小雨が降りだした。
秋雨前線が日本の南側にあって、少しでも北に移動するようなときは、天気が不安定になる。雨が降るのか降らないのかは、直前にならないと分からない。曇りの予報でも雨が降るし、雨の予報でも降らないこともある。

「黒猪(こくちょ)」という雨を知らせる雲がある。曇り空の一段低い空を濃い灰色のちぎれ雲が、すばやく移動する。この雲が通ると、20分以内に雨が降り出す。昔、登山をしていたころ、ほぼ100%の確率で雨が降り出した。明日は出ないとよいのだが。
防災
教務主任との話の続き。
「ハチも怖いが、熊の出没で臨時休校になっている学校がたくさんあるのだけれど、承知していますか。」
「え?」
ざっと調べただけでも、この10月に臨時休校があったのは、札幌市立三角山小学校、札幌市立西野小学校と西野第二小学校、西野中学校、札幌市立手稲東中学校、札幌市立大倉山小学校、札幌市立手稲宮丘小学校、札幌市立宮の森中学校、山形県東根市立東根小学校と東根第一中学校、秋田県横手市立横手南小学校である。
「学区にクマが出没して、臨時休校になったら学校はどんな対応をとるだろうか?」と、教務主任に問うた。本校でも昨年度の10月1日に予定されていた5年生の宿泊体験学習が、クマ出没のため延期になっていた。
令和6年12月19日には、岩手県花巻市立花巻小学校の校舎1階にクマが侵入し、校舎内を歩き回った後、窓ガラスを割って逃走した事件があった。この学校も、その後に臨時休校になった。
「クマで一度臨時休校にした学校が、再開するにはどんな判断の根拠があると思うか?」と、一緒に考えてみた。
学校にはいろいろなことが起きる。子どもの安全を守り、災害を減らすために、判断、決断しなければならない。そういう自覚をもたせることが、教務主任の人材育成につながると考えている。
クマが人里に出没するようになった原因の1つにえさ不足があると言われている。栄養価が高く、冬眠前に食べたいのはドングリだろうか。クマの生息地のドングリの実りが少なくなっているのだとしたら、公園や校庭のドングリも狙われるのだろうか。
防災
ニュース速報で東京の青梅市立今井小学校の1年生6名が、ハチに刺されて救急搬送されたことを知った。午前9時30分、畑作業中の1年生20名と職員2名が刺されたそうだ。
スズメバチが多い本校でも人ごとではない話だ。昼休みに教頭と教務主任にニュースの内容を伝えて反応を見た。
「どこで刺されたのでしょうか。」
「状況をもう少し知りたい」
と言うので、私(校長)からは
「学校の過失が問われる案件だと思うか?」
「このあと、この学校で起こりうることは何か?」
と問うた。その後の情報で、ハチに刺された場所は学校に隣接した農園であること、プールの横にあり本校とよく似た状況であることが分かった。
「生活科の授業中で、校内の農園で落ち葉拾いをしていた。その際、地中にあったハチの巣に気付かずに刺激してしまい、周囲にいた児童らが刺されたという。ハチは、巣を地中に作るクロスズメバチとみられる。」(毎日新聞による)
ハチ被害 今井小学校
他校で起きたことを自校に置き換えて、思考訓練を行うことが、危機や災害に強い学校につながることを教務主任に話した。
ちなみに本校では昨年、コガタスズメバチの巣4つを業者に依頼して除去した。
クロスズメバチと聞いて、驚いた。クロスズメバチは、長野県では「はちのこ」として食用にされる。スズメバチという名前はついているが、小さく、攻撃性が低いとされているからだ。
クロスズメバチへのリンク
はちのこは、高級食材で、瓶詰めを買おうとして値段に驚いたことがあった。炊き込みご飯(へぼめし)がおいしい。
蜂の子の魅力へのリンク
園と小学校との接続
午前10時から約50分間、笠原こども園のかぜ組、つき組と未満児がビオトープに遊びに来ました。
事前にアラカシの木の下にブルーシートを敷いて、どんぐりがなっている枝を高枝切りで、落としておきました。それから、モミジバフウの若い実を菓子箱に並べてプレゼントにし、トウカエデの実でプロペラ遊びができるようにしました。楽しんでくれるといいです。


ぼうしつきの小さいアラカシのどんぐりは、あっという間になくなりました。どうしてももっと欲しい子は、抱っこして自分で枝からむしりとってもらいました。

「プロペラちょうだい」「ぼくも」
子どもたちは生き物をたくさん見つけていきました。アメリカザリガニは大人気です。


ミヤマアカネが産卵に来ました。池の中にはコシマゲンゴロウやギンヤンマのヤゴがいました。ナナホシテントウやエンマコオロギをつかまえて、大よろこび。「みして みして」


「なんか ようちゅう いる」目線が低いので、地面に近いものを幼児はたくさん見つけて教えてくれます。ダンゴムシ、ワラジムシなどなど。
未満児は先に帰ります。もっと遊びたくて泣いてしまう子がいました。保育につながるような、草花遊びや生き物の観察のしかたを、保育者にも伝える機会になるといいです。
園児が見つけた幼虫は、スズメガのなかまの小さい幼虫だと思う。もう少し、観察してみる。
園と小学校との接続
雨の中、笠原こども園のそら組の子たちが、来校しました。1,2年生の運動会の練習を見学するためです。





体育のときには、体操服に着替えること、運動会では赤組と白組に分かれて勝負することなどを園児に伝えました。「おにいさんやおねえさん、かっこよかった」と、帰っていきました。
特別支援教育
幼児教育に携わっていた3年間には、発達障がい(疑いを含む)の子たちの様子を見に行く機会(専門調査)が多くありました。小学1年生で、特別支援教育につなげるためです。
小学校教員のくせで、「グレーゾーン」という用語を使ってしまうことが多かったのですが、同僚の園の主任から「虹色の子たち」という言葉を教わりました。星山麻木さんの本「虹色なこどもたち」を借りて読むと、子どもを見る目が変わった気がしました。

多様な子どもたちの特性のタイプや傾向を虹色の7色で紹介してくれるので、覚えやすいのです。例えば、なんでも1 番 正義の味方「レッドくん」とか、繊細な きちんとさん「グリーンくん」などです。就学に向けてやっておきたい支援や小学校との連携についても触れられていて、とても参考になりました。
小学校教員は、「困った子」に対してともすると、白か黒か、善か悪かで判断しがちです。「ちゃんと、きちんと、しっかりと」できない子は、グレーゾーンとして扱い、就学支援につなげようとします。
星山さんの「虹色のこどもたち」は、それぞれの特性を生かしたうえで良さを発揮できるようになっていきます。
笠原小の学校経営目標は、「『一人一人が輝く』学校づくり」です。「一人一人が輝く」には、それぞれの子の良さを発揮させることが大切です。できないことや苦手なことばかりを指摘するのでは、輝く前に光を消してしまいます。「グレーゾーン」という考え方には、注意が必要です。本校の教員には、プラス思考で「虹色のこども」として輝かせてほしいと願っています。
教室の学習で不適応を起こしている子が、こども園との交流では、園児に好かれ、優しくしていました。その子の輝いている姿を見ることができて、とてもうれしかったです。
これからの共生共育のためには、小学校教員の意識を変えることが望まれます。グレーよりも虹色で。