地域との連携
5月11日(日) 昼から1時間半ほど作業を行いました。西門の崖にある樹木が朽ちていて倒れる危険があったので、相談したところ、地域の方々が切ってくれることになったのです。
笠原コミュニティーセンターの後藤館長、笠原地区青少年健全育成会長の及川さん、連合自治会長の山本さん、地元の市議会議員の夏目さん、校庭の草刈りもやってくださっている村田さん、本校校務員の山下さん、校長の7人で作業を行いました。
13:30開始と聞いていたのですが、実際は13:00より前に作業が始まっていたようです。一番遅かったのが、校長でした。申し訳ありません。


後藤館長が木に登ってチェーンソーで太い枝を切り落としました。あいかわらず身軽で、新品のチェーンソーを巧みに使い、職人技で次々に切っていきました。上の画像では木の上の館長の姿がよく分からないのですが、忍者のように樹上に潜んでおります。

太い木が道路に落とされると、及川さんが器用にどんどん細かくしていきます。
ソメイヨシノの根元の直径は60cmほどあり、中は茶色く朽ちてしまっていました。

中から、クチキゴキブリが数匹出てきました。野外で本物を見たのは初めてでした。5cm以上の大きさで翅がありませんでした。
朽ちていたソメイヨシノ2本、ヒノキ1本を伐採し、枝を落とし、幹は60cmほどに切りました。処分するために運ぶことはせず、校地内の森に積んで朽ちさせます。

枯れた樹木は、夏目議員が「これも伐りましょう」と、言いながら手で倒しました。すごい!

子どもたちが登下校で通る坂道に覆いかぶさるように枝を伸ばしている木でした。根元に空洞が大きく開いて中が朽ちていることが確認できたので、教育委員会に伐採を頼んでいたのですが、それよりも早く地元の有志で子どもの安全を確保していただきました。本当にありがとうございました。
クチキゴキブリに翅がなかったのが気になったで調べたら、びっくりでした。九州大学すごいです。
https://www.kyushu-u.ac.jp/ja/researches/view/563/
その他
朝の時間を使って「健康の日」で学級指導が行われました。




そのときの資料です。
5月「健康の日」.pdf

休み時間や放課後に子どもたちと話をしていると、ゲームやスマホの話題が多いです。笠原っ子の場合、5年生ごろから自分のスマホを買い与えられるのが急に多くなる印象です。中には低学年のころから、兄や姉のスマホのお下がりをもらって使っている子も見かけます。放課後、学校に遊びに来た子に話しかけると、自慢げに自分のスマホを見せながら、いろいろ話をしてくれます。
小さいころからICT機器を使いこなすのはすごいことですが、心配なこともあります。利用時間に歯止めが聞かず、動画の視聴やゲームに多くの時間を費やしてしまう子もいます。ゲーム依存の状態になると夜中までゲームをやめられず、休日は10時間くらい続ける子も出てきます。
ネットの世界は、危険がたくさんあります。自動車の運転は年齢制限があり、運転免許証が必要なことから、子どもが交通事故を引き起こすことはほとんどありません。
しかし、ネットの世界は子どもも大人と同じように利用できてしまうため、野放しにしておくと、その子の一生に影響を与えるような事態が起きかねません。その子だけでなく、保護者にも金銭的、社会的に大きな被害が出ることもあります。親の監督が不十分なまま我が子にスマホを使わせることは、自動車で言えば、無免許運転を認めているのと同じことなのだと私は思います。
浅羽学園では、小中学校でメディアの利用について指導をしていきますが、学校任せにせず、ご家庭でも話題にしていただくようお願いします。
笠原の歴史
第1回会礼での校長の話
いきなり難しい漢字ですが、読めますか?(「腕白」と書かれた紙を見せる。)わんぱくと読みます。どんな意味か知っていますか。古い「広辞苑」という国語辞典で調べたら、こんなふうに載っていました。
「子どもがいたずらで(大人の)言うことを聞かないこと。わがままで悪さをすること。」
あまりいい意味ではないようです。昔、笠原の人たちは、学校の森を遊び場にし、その名前を「わんぱく広場」としました。滑り台やアスレチックもあって、自由に遊べたそうです。30年以上も放っておかれて荒れていたのを山下さんと校長で整備しました。去年の6年生も、「小さな森の小川」を復活させてくれました。学校の横にこんなに豊かな自然があることは、笠原小学校の大きな自慢です。
「子どもたちだけで遊ばない」という約束を笠原っ子はしっかり守っていましたが、新しく来た先生たちは、森で遊ぶことは危険だと感じたみたいです。きちんと決まりを作るまで休み時間の立ち入りをとめました。急に遊べなくなったので、校長室に「また遊びたい」と言いに来る子が何人もいました。
子どもたちにけがをさせたくないという先生たちの考えも分かります。でも、大人の都合できまりを作って子どもたちに守らせるだけでは、学校は楽しくならないし、自分たちで考える子は育ちません。「わんぱく」という名前をつけた地域の人たちの思いも大切したいです。安全に遊べるような決まりを、子どもたちが作り、先生たちと話し合ってこれなら大丈夫というふうにしたいです。このまま森を使わなくなると、また荒れ果ててしまいます。
学校の近くの川や水路で子どもたちだけで遊んでいると、地域の人から学校に連絡が来ることがあります。地域の人もみんなのことを心配しているのです。川や水路で遊ぶことも森で遊ぶことも、全部禁止するのではなく、自然豊かな笠原で、子どもたちが安全について考えるチャンスにしたいです。
先生や大人の言うことを聞くだけのいい子では、これからの時代に強く生きていけません。「わんぱく」って、大人に成長していく途中で大事なことだと、私は思います。みんなは、笠原小学校で明るく元気に過ごし、一人一人が輝く子になってください。
今日の午前中に5年生といっしょにお茶摘みに行って、荻原製茶でお土産をもらってきました。お茶の木です。来週、ビオトープに植えようと思います。5年生には、日本一お茶に詳しい小学生になってほしいです。
地域との連携
袋井市のマイクロバスを使って、5年生が学区の荻原製茶に出かけました。新茶摘みの体験、お茶工場の見学、新茶を一人ずつ淹れて飲む体験をしました。17人全員で30分近くお茶を摘みましたが、全部で1㎏しかありませんでした。お茶にすると4分の1に減ってしまうそうです。
子どもたちが飲んだお茶は、今年の一番茶だそうです。色がきれいで、甘みと香りが強い新茶でした。おいしいお茶の淹れ方を教わったので、家庭でも試せると思います。








お茶の枝をもらって帰りました。挿し木にして学校のビオトープに植えるつもりです。おみやげに児童分の新茶パックと学校用のお茶もいただきました。荻原製茶の皆様、ありがとうございました。
これから、地域の主産業である茶栽培への子どもたちの理解を深め、笠原を自慢できる子を育てていきたいと思います。
笠原小学校では、地域との連携を図り、1年交代で荻原製茶と秋田製茶で茶摘み体験を行わせていただいています。
http://www.greentea-life.com/
https://www.instagram.com/ogiwaraseicha/
荻原克夫さんからは、自費出版の「遠州袋井 =私の= お茶紀行 増補改訂版 第Ⅲ版」(全69ページ)を学校用に5冊いただきました。子どもたちの地域学習に役立てていきます。重ねてお礼申し上げます。

特別支援教育
第1回校内就学支援委員会にあたり、校長から職員への話です。
本年度、たくさん職員が入れ替わったので特別支援教育に対する校長としての私の考えを改めて伝えます。
子どもの数が減り続けているにも関わらず、静岡県では特別支援学級の子は増え続けています。特支級を増やし続けた結果、通常学級は楽になったでしょうか?通常学級のハードルが上がったことで、新たにグレーゾーンの子を産み出し、指導困難な状況は続いています。特支級に入れたとしても、そこで無理なら次は、特支校ということになるのでしょうか。校内の就学支援が、先生にとって大変な子の選別作業になってしまうことは、防がなくてはなりません。
私は、本校に勤務する前は、となりの市の幼稚園保育園課で3年間幼児の就学支援と要保護等対策協議会(要対協)に関わりました。そこで驚いたのは、市の就学支援委員会で審議する数です。小学校1年生から中学校2年生までの8年間で審議する児童生徒の総数と年長児1年間で審議する幼児の人数が、同じくらいでした。つまり、幼稚園、保育園、こども園の最後の1年間の就学支援の負担が大きく、ほとんどの子は1年生の段階で、特別支援学校、特別支援学級、通級指導教室へとつながっているのです。園の段階では、ギリギリだいじょうぶだった子を、小中学校で就学支援にかけているのです。インクルーシブ教育の流れの中で、本来ならば通常学級でやれる子たち(手の掛かる子や外国籍の子など)までも特支級や通級に入れてしまっているかもしれないのが今の状況なのです。
ドラえもんに出てくるのび太は、学習が苦手なので、特別支援学級(知的)かLD通級ですか? ジャイアンは粗暴で暴言が多いので、特別支援学級(自閉症・情緒)ですか? そうやって、出木杉君としずかちゃんのような子ばかりの学級にするのが理想ですか? 私は、いろいろな子がいるから学級も学校も楽しくなると思うのです。
本当に大変な子たちは、教育と福祉が両輪になって支えています。教員は「教育」の部分しか見えていません。しかし、笠原小学校は児童養護施設とのつながりが強く、「福祉」の部分が見えやすい特別な学校です。だからこそ、本校に勤める機会を得た私たちは、単に特支級に入れる入れないではなく、子どもの社会自立を見据えた長い目で子どもの支援にあたってほしいのです。初等教育の段階で、人とかかわることのよさや安心感を得ることの方が、学力以上に子どもの将来に必要だと、個人的には思います。
このあとの個別の審議では、「困っている」「大変だ」という情報だけではなく、現在の支援方法の具体とそのときの表れについてもきちんと伝えてください。
働き方改革
教師の時間外勤務(残業)の上限については、平成31年に文部科学省からガイドラインが示されている。上限の目安は、1か月45時間、年間360時間である。
常勤職員21名の4月の超過勤務時間(残業)の平均は、30時間32分だった。(昨年度4月は39時間15分)そのうち45時間以上の職員は3名だった。新任の教頭職が激務で月の超過勤務時間が、82時間32分となってしまった。校長として教頭をフォローするための業務を行っていくつもりだ。教頭、教務主任、事務職員が替わり、新たに3人が産育休に入った本校としては、4月はよくふんばったと思う。少子化の中で教職員に子が生まれ、男性教員も育休を11か月取得できる本校は、働きやすさを維持できていると思う。
年度初めは特に忙しいので、仕方がないが、5月からは無理のない勤務に戻るようにしていきたい。
園と小学校との接続
園では、子どもたちがうんていでよく遊んでいます。うんていでは、体重移動を素早くするために、親指をのぞいた4本の指を水平な棒に引っかけます。そのため、親指を掛けずに握るくせがついてしまっていることがあります。
1年生の体育で、前回りなどの鉄棒の回転技を行うときには、注意が必要です。親指が掛かっていないと、回転中に地面に落下してしまうことがあります。



私立園では、専門の体操教室の講師を招いて、鉄棒や跳び箱の運動を行うことがあります。その場合、きちんと指導されていることが多いようです。公立園では、体育専門の保育者がいない限り、気が付かないことがあります。体育指導に関して、園による差が大きいのが実情です。鉄棒を握るときには、親指を巻いて握ることを園でも指導できれば、安全かなと思うのです。
小学校1年生の体育の鉄棒のときは、親指を鉄棒に巻き付けて握ることの指導、安全のために鉄棒の下にマットを敷く配慮が必要かもしれません。