校長のあたまのなか

遊ばせるほど奉仕作業が楽になる

2025年4月15日 14時42分
地域との連携

 整備した学校の森では、休み時間に子どもたちが元気に遊んでいます。たくさんの子が踏みつけるので、草があまり生えてきません。

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 1年前のようすと比べると大違いです。1年前の5月初めは、トキワツユクサがうっそうと茂っていました。

トキワツユクサ

 トキワツユクサは重点対策外来種であり、各地で駆除が進められています。わずかに毒性もあるようです。下のリンクは、三浦半島での取り組みです。

https://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/5555/bustres/documents/m03_tokiwatuyukusa.pdf

 今でも、本校の森には、トキワツユクサが残っていますが、見つけて抜き取って燃えるゴミにしているところです。ランナーを横に伸ばして増えるので、根気よく駆除を続ける必要があります。

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 例年、学校に隣接した森は、PTA奉仕作業で10数台の草刈り機で、大規模に刈らないと近所から苦情が出かねない状況でした。森を整備したおかげで、子どもたちは喜び、大人の奉仕作業も楽になる。すばらしいことだと思うのです。

https://kasahara-e.fukuroi.ed.jp/plugin/blogs/show/15/34/2745

外来種でもない 在来種でもない

2025年4月15日 11時23分
環境教育

 校地の巡視を兼ねて、自然観察を行っている。タンポポがあちこちで花を咲かせているが、観察して驚いたことがある。外来種のセイヨウタンポポでもなく、在来種のトウカイタンポポやヒロハタンポポでもない、別のタンポポが圧倒的に多かったのだ。

 花の裏をめくると、台座の部分が反り返っているのが、外来種のセイヨウタンポポである。花も茎もやや大振りである。在来種の日本のタンポポは花が小さめで茎もきゃしゃである。下の画像が在来種のタンポポ。

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 花の下をめくると、台座の部分が下に反り返っていない。

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 セイヨウタンポポは、花が大きめ。

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 花の下を見ると、台座の部分が下に反り返る。

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 笠原小に圧倒的に多いのは、在来種の花のように小さめなのだが、花の下の台座は反り返っている雑種である。

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 セイヨウタンポポは単為生殖ができ、在来種のタンポポよりも強いと言われていた。市街地などで分布を広げ、外来種が在来種のタンポポを追いやってしまうと予想されていた。実際は、外来種と在来種がくっついて、雑種をつくり、分布を広げていたのである。

 30年ほど前、私が磐田郡竜洋町(旧磐田市)でタンポポの分布を調査したころには、「タンポポ戦争」と呼ばれ、セイヨウタンポポが優勢だった。わずかに残った在来種のシロバナタンポポは、やがて見られなくなりそうだった。

 今、笠原では、在来種の特徴を残しながらも外来種の強さを取り入れたハーフ(雑種)が増え、外来種や在来種とも共存している。これって、すばらしいことだと思う。

 ここからは、校長の推理。笠原小になぜこれほど雑種のタンポポが多いのか。私は校務員の山下さんの草刈りに秘密があると考えている。本校の校務員は働きもので、頻繁に草を刈ってくれている。そのため、セイヨウタンポポの旺盛な繁殖力が抑えられ、バランスが取れているのではないか。

エノキとゴマダラチョウ

2025年4月14日 13時15分
環境教育

 学校の森の中にみごとなエノキの大木があります。枝ぶりがよいので、一本ブランコをつるしたり、ネットを張ってある木です。一気に新芽が出始めました。

https://www.jugemusha.com/jumoku-zz-enoki.htm

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 ときどき、この木のそばに行って、ゴマダラチョウの越冬幼虫を探しています。成虫は昨年に確認したから、きっと幼虫がいるはずです。

https://kasahara-e.fukuroi.ed.jp/plugin/blogs/show/15/34/3222#frame-34

  落ち葉がたまっている根元を探していますが、まだ見つかりません。もう、枝先に登ってしまったのかと思い、枝の先も探しているのですが、まだ見つかりません。うまくいけば、終齢幼虫が見つかり、羽化が観察できるかもしれません。

http://www.ha.shotoku.ac.jp/~kawa/KYO/SEIBUTSU/DOUBUTSU/500KonchuTop/wonderful/gitai/gomadara/index.html

【探究の種】

 昆虫好きな子は、ゴマダラチョウのことを調べてみてはどう?

https://www.youtube.com/watch?v=hJ4yZb7x81w&t=5s

ペットボトルのお茶 笠原産

2025年4月14日 12時03分
授業

 昨年度、学区にある秋田製茶を見学させていただいたときに、ペットボトル用の茶葉「つゆひかり」を栽培していることをお聞きしました。コンビニエンスストアやスーパーマーケットでよく見かけるあのお茶の原料が笠原産だと知ると、ちょっと自慢したくなりませんか。

 5年生の総合的な学習の時間の【探究の種】になるといいです。

笠原ゲートウエイのすごさ

2025年4月14日 10時37分
授業

 高校の生物学の教科書が書き換わるような発見である。160年ぶりに植物の細胞の新たな仕組みが解明されたのである。名古屋大学の笠原竜四郎特任准教授(植物生殖学)らのチームが発見したので、「笠原ゲートウエイ」と名付けられ、発表された。あまりにもすごい発見なので、人の名前が付けられたのだ。それが、「笠原」なのだから、ちょっとうれしい。

 高学年の理科では、花のつくりや受粉について学ぶので、そのときに「笠原ゲートウエイ」を取り上げてみたらいかがだろうか。

https://www.youtube.com/watch?v=qW8ubKNIjpM

マツバウンラン

2025年4月11日 11時18分
環境教育

 登下校時の登校指導のために、東門を出て歩くと、空き地や道端でマツバウンランがきれいに咲いている。

 よく似た雑草にネジバナがあり、かつてはよく見かけたが、マツバウンランに置き換わっているように感じる。

 同じ場所を好む植物どうしが勢力争いをし、どちらかが分布を広げていくのである。セイヨウタンポポと在来種のタンポポとの勢力争いを「タンポポ戦争」と呼び、環境教育のテーマにしたことがある。マツバウンランもネジバナとの勢力争いに勝利し、圧倒的に分布を広げたのかもしれない。

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どうするギンヤンマ

2025年4月11日 10時41分
環境教育

 そろそろギンヤンマの羽化の時期です。ビオトープの池には、ギンヤンマ(クロスジギンヤンマ)のヤゴが確認されています。今の5年生が、ビオトープのアメリカザリガニをへらしてくれたおかげです。

 ところが、笠原小のビオトープには、ギンヤンマのヤゴが安心して羽化できる場所がありません。ギンヤンマのヤゴは、マコモやアシ、ガマ、ハナショウブなどの水草の茎や葉に登って羽化します。

 ギンヤンマのためには、ビオトープの改造が必要です。三沢川に生えているマコモを植えてあげるとよいでしょう。そうすれば、ギンヤンマが卵を産む場所もできます。

 トンボの中には、メスが尾の先で水面をたたいて卵を落とす打水産卵(だすいさんらん)の種類がいますが、ギンヤンマはちがいます。笠原小のビオトープには、ギンヤンマはかなり無理をして卵を産んでいるのです。

https://www.kyoiku-shuppan.co.jp/docs/pages/rika/guide/insect/ginyanma.html

 トンボの産卵方法を調べ、「笠原小のビオトープにトンボを増やすにはどうすればいいか」を学習すれば、「探究の種」になります。昨年度の4年生の総合的な学習の時間のテーマである、外来種を調べる、外来種を駆除する、に積み重ねができます。

 かつて、私が向笠小学校で実践したときは、トンボに着目すると子どもたちがトンボをどんどんつかまえて名前を覚えていきました。子どもたちには、きっかけを与えてあげないと、調べるようになりません。見ようとしないと見えないものが学校にはいっぱいあります。

https://kasahara-e.fukuroi.ed.jp/plugin/blogs/show/17/53/3846#frame-53

 クロスジギンヤンマも確認されています。

https://kasahara-e.fukuroi.ed.jp/plugin/blogs/show/1/2/2637#frame-2

ツマグロヒョウモンは「探究の種」になるか

2025年4月10日 17時00分
環境教育

 ツマグロヒョウモンというチョウがいる。昨年度、本校に赴任してきて5月~7月にかけて、ビオトープでよく見かけた。

https://kasahara-e.fukuroi.ed.jp/plugin/blogs/show/1/2/2874#frame-2

 3年生の理科では、モンシロチョウが教材となっているが、ツマグロヒョウモンの方がおもしろいと個人的に思う。その理由は

・幼虫やさなぎが色も形もかっこいい。(毒はない)

・モンシロチョウの幼虫は寄生バチにやられやすいが、ツマグロヒョウモンは寄生バチの被害が少ない。

・成虫になったチョウは、モンシロチョウよりも大きく、もようも派手である。体のつくりも観察しやすい。

グーグルでの検索をリンクではっておく。

https://www.google.com/search?q=%E3%83%84%E3%83%9E%E3%82%B0%E3%83%AD%E3%83%92%E3%83%A7%E3%82%A6%E3%83%A2%E3%83%B3+&sca_esv=4f5a3464f54e4b81&sxsrf=AHTn8zruwN1ZVrW6A7SeLxxhvrbVbp7ttA%3A1744267008845&ei=AGf3Z5GpM8jO1e8PupPJ-Qc&ved=0ahUKEwiRqdL77MyMAxVIZ_UHHbpJMn8Q4dUDCBA&uact=5&oq=%E3%83%84%E3%83%9E%E3%82%B0%E3%83%AD%E3%83%92%E3%83%A7%E3%82%A6%E3%83%A2%E3%83%B3+&gs_lp=Egxnd3Mtd2l6LXNlcnAiHOODhOODnuOCsOODreODkuODp-OCpuODouODsyAyChAjGIAEGCcYigUyBBAjGCcyBRAAGIAEMgUQABiABDIFEAAYgAQyBRAAGIAEMgUQABiABDIFEAAYgAQyBRAAGIAEMgUQABiABEjYDlD0BljvCHADeACQAQCYAecBoAHnAaoBAzItMbgBA8gBAPgBAZgCA6ACGcICChAAGLADGNYEGEfCAgQQABgewgIGEAAYCBgewgIIEAAYogQYiQWYAwCIBgGQBgqSBwEzoAesB7IHALgHAA&sclient=gws-wiz-serp