校長のあたまのなか

幼児期の終わりまでに育ってほしい姿(10の姿)とは?

2024年4月12日 11時13分
園と小学校との接続

 10の姿を園と小学校が共有し、つないでいくことが求められているのですが、小学校の先生方にとっては10の姿のとらえ方が分かりにくいと思います。勘違いされやすところですので、まとめてみました。

 園では、小学校教育の前倒しを行っているわけではありません。 園で育ててくれた力を、小学校側がゼロスタートでリセットしないように引き継いでいきましょう。

10の姿.pdf

ただ、遊ばせているわけじゃありません。

2024年4月11日 16時25分
園と小学校との接続

 1年生が、遊んでばかりで学習していないように見えるかもしれません。でも、これがスタートカリキュラムなのです。教科の枠と時間の枠を外して弾力的な活動を行い、小学校の生活を園に近づけています。スタートカリキュラムが必要なわけをまとめてみました。ぜひ、ご覧ください。

スタートカリキュラムが必要なわけ.pdf

インクルーシブ教育って何

2024年4月10日 10時15分
特別支援教育

 ドラえもんに出てくるジャイアンは、暴言・暴力があり、衝動性が強いので、特別支援学級(自閉症・情緒)?

 のび太くんは、学習についていけず運動も苦手なので、軽度知的障害と発達性協調運動障害(DCD)のゆっくりさんだから、特別支援学級(知的)?

 そうやって、子どもを選別して、できすぎ君としずかちゃんだけの通常学級になったら、先生は楽かもしれません。でも、学級として楽しいでしょうか?

 いろんな子がいるから、事件やドラマが起きます。それが学級経営のだいご味ではないでしょうか。毎週、事件が全く起きない刑事ドラマをテレビで見たいと思いますか?

 50年前に発表された小説に「兎の眼」(灰谷健次郎 作)があります。笠原小の図書室にもあります。久しぶりに読み返すと、インクルーシブ教育の原点を感じます。若い先生方には、夏休みにぜひ読んでほしいです。

(4月9日 特別支援教育の研修にむけて)

チコちゃんみたいな子を増やしたい

2024年4月10日 09時59分
研修

 大人も分かったつもりになっているだけかもしれません。例えば、磁石がなぜくっつくのか、使っているうちになぜ電池がなくなるのか、先生方もきちんと説明できないのではないでしょうか。磁力とか、電流とか、イオンとか何か別の用語を使って話すことで、分かったつもりになっているだけかもしれません。リニアモーターカーや電気自動車が次世代の移動手段になる未来において、磁石や電池にはまだ研究の余地があります。

 大人も子供も、知っているつもりになっているだけで、チコちゃんに叱られない限りは、それに気づきません。

 永遠の5歳児であるチコちゃんは、好奇心旺盛で当たり前のことを疑うクリティカルシンキングができる子です。笠原小からも「なんで?」と鋭く尋ねるチコちゃんを増やしてください。

 子どもの思考力を高めるには、試行錯誤の機会と時間を十分に保障しなくてはなりません。時間による効率(タイパ)を求めすぎると、失敗が許されない窮屈な学習になります。

 学びを楽しむためには、教師主導によるやらされ感のある授業ではなく、子どもに主体性と自由度をもたせた学習スタイルを構築する必要があります。40分間の学習展開を予想しているくらいでちょうどよいでしょう。

(4月8日 校内研修を始めるにあたって)

すごい石の話

2024年4月10日 09時18分
その他

 笠原小には50年前からすごい石があります。開校100周年の記念に地域の方が校舎1階の階段の登り口に置いてくれました。

 自彊の石(がんばりの石)といいます。本当にがんばりたいときにこの石に触ると、パワーアップして力が出せます。ただし、のび太君のような怠け者がさわってもダメです。自分で「ギリギリまでがんばって、ギリギリまでふんばってピンチの連続」のときにこの石に触ってパワーをもらってください。

(4月5日 始業式の校長の話から)

4月1日 先生方へのはじめの話

2024年4月9日 17時08分
その他

 私は、笠原小に来る前に隣の市で幼児教育や特別支援教育に3年間かかわりました。幼児教育の良さを小学校につなげたいという願いをもっています。

 園の子どもたちは自己肯定感や自己有用感が小学生よりも高いと感じます。理由の一つが保育者による声掛けにあると思います。本校の職員にもぜひまねしてほしいです。

 何か問題が起きたとします。どんなときもまずは、目線を合わせて「どうしたの?」とききます。次に「何をしたかったの?」と、子どもの思いを受け止めます。仕上げは「先生に何かお手伝いできることある?」です。これからは、「何やってるの。やめなさい。だめでしょ。」は厳禁です。はじめのうちは「別に」といわれるかもしれませんが、半年続ければ必ず変わります。子どもを大切にする人権教育の原点です。もちろん、明らかにその子に非があれば叱ることをためらってはいけません。ただ、初めから高圧的に指導するのはやめましょう。