地域との連携
9月19日(金)の午後に学校運営協議会が行われました。5校時の授業を参観していただいたあと、学校からは、全国学力学習状況調査の結果と分析、学校評価の中間報告をしました。委員の方々からは、学校に対する質問や要望が寄せられました。

【出された質問など】
Q1 児童用トイレにサンダルを置くことをやめているが、いつからか? どのような考えで対応しているか?
A1 昨年度のトイレ改修工事後、床の材質がタイルからシート張りなった。以前のように床が濡れているわけではないので、スリッパは取りやめた。ただ、スリッパを使いたい子のために1つは用意されている。
Q2 学校の安全について、不審者対応用の「さすまた」はどこに置かれているか? 不審者対応の監視カメラの新設は難しいと聞いたが、センサーライトの設置状況は?
A2 さすまたは職員室と校舎2階の空き教室に置かれている。品川の事件を受けて危機対応マニュアルを見直した。センサーライトは昨年度の事件のあと、東門に設置されている。
Q3 給茶機が使用できないと聞いているがどういうことか?
A3 水道管取り換え工事中であり、業者から「新しい水道管はしばらくは油のにおいが気になる」と聞いたので使用を控えている。水が飲めないわけでも給茶機が使えないわけでもない。水筒のお茶がなくなった子のために、職員室の冷蔵庫にペットボトルのお茶を用意し、必要に応じて配っている。
Q4 全国学調の結果分析は、その時の6年生の結果に一喜一憂するのではなく、同一学年の推移をみるべきではないか? 10年前からの笠原小の反省を積み重ね、指導の蓄積を図るとよい。
A4 確かにその年の6年生の実態によって、結果が上下することがある。本校の児童は算数が苦手という傾向がある。個の結果を把握し、教師間で共有することで、継続的な指導につなげていく。
【意見・要望等】
・児童昇降口前に以前のように図書室の本を並べてほしい。早く登校した子が待つ時間に本に親しむ環境をつくってほしい。(本校は、午前7時50分までは、児童は階段下で待機する。)
・6年生のキャリア教育では、子どもの思いを生かした学びが行われた。地域学校協働推進員として、地元の方とのパイプ役になり、テーマごとに6人を紹介した。2学期は、児童が3か所に出向き、さらに学びを深める予定である。
・不登校の子がゼロになり、2学期はすでに2回も全員出席の日が達成できているのがすばらしい。学校には信頼できる先生がいるという評価項目の保護者の数値が上がるとよい。
・1学期よりも挨拶ができていると感じる。
・1年生がすでに下校していて参観できなかった。全学年参観できるように配慮してほしい。どの教室で何が行われているかも分かりやすく伝えてほしい。
・2年生の教室だけが暑かった。エアコンの使用は?
・6年生は算数のテストをやっていた。開始15分で終わってしまい、時間を持て余す子がいた。算数の指導の難しさを感じる。
・子どもの数が減っているが、少人数指導だからといって良いことばかりではない。かえってやりにくいこともある。
・(できていないところに着目するのではなく)笠原小のいいところを生かすような学校評価にしてほしい。「楽しい学校」が実現できることを願っている。
教頭からは、12月5日に行われる、浅羽学園統一の下校途中避難訓練について、説明がありました。次の自治会長会に出席し、協力をお願いする予定です。
環境教育
昨日の放課後、磐田市立城山中学校の平野元英先生からお電話をいただきました。竜洋東小学校のビオトープ「袖浦杜」をつくったころの様子を聞きたいとのことでした。今度、子どもたちの前で話をするそうです。
平野先生は、竜洋東小の学区に在住で、ビオトープ管理士の資格を取得し、20年以上も学校ビオトープを守ってくださっています。本当に頭が下がる思いです。
平成9年に学級の子どもたちと勢いに任せてつくってしまったビオトープが、その後も荒れることなく残っているのは、地域で支えてくれる方がいるからだと実感します。
当時の資料を探したら、見つかったので、平野先生に添付ファイルでメールで送りました。あのころ、休み時間や放課後、休日に学校に来て夢中でビオトープをつくった子たちが、今、39歳。地元に残っていれば、お子さんが母校に通っているのではと、想像します。あの「袖浦杜」は、お父さんたちがつくったんだよって、話をしていたらすてきだなと妄想してしまいます。
笠原小のビオトープも学校に隣接した森も、人手が入り続けることで荒れることなく子どもたちの学びの場として生かすことができると思います。笠原の自然に関心をもち、学校ビオトープを守り続ける平野先生のような方が出てくることを期待しています。
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環境教育
コミュニティセンターの体育館に向かう途中、正門の上空に約50匹のウスバキトンボの群れがいました。学校のプールやビオトープで羽化した二世です。これから北上を始めるところです。
今はサマータイムで児童の下校が早く、熱中症指数が高くて屋外での運動や遊びをとめています。そのため、ウスバキトンボのマーキング調査も中断しています。
来週から少しすずしくなれば、6年生に声を掛けて、トンボとりを始めようと思います。


たくさん飛んでるのに写らないのは写真の腕の問題です。たぶん。
「写真には写らない美しさがあるから♬」
地域との連携
山口県光市立大和小学校は、4つの小学校が統合して令和7年に新設された小学校です。こういうタイミングで太鼓の伝統も途切れてしまうと思いきや、「石城太鼓」と「束荷神舞」の2つを上手に継続できています。音楽科の学習の一環として太鼓を取り入れ、「石城太鼓クラブ」で練習をしているようです。石城太鼓保存会等の協力など、地域との連携の取り方が参考になります。
大和小 地域との連携
大和小学校は、8学級で全校児童191名(令和7年5月)ですから、本校よりも少し大きい小学校です。学校のホームページでも、伝統芸能継承の取組が紹介されています。
大和小 伝統芸能継承の取組
記者発表資料.pdf

伝統文化発表会
地域との連携
山形県天童市立津山小学校は「湯の上太鼓(ゆのかみだいこ)」を学校の教育活動に取り入れています。以下は学校ホームページへのリンクです。津山小学校
8学級で全校児童91名(令和7年4月)ですから、笠原小より、少しだけ小さい小学校です。地域の支援を受けながら、高学年児童全員で取り組めば、継続が可能な事例だと思います。
湯の上太鼓は、地区に伝わる「上貫津村雲龍神太鼓」の流れをくむもので、昭和61年から続いている津山小学校の特色ある教育活動である。
現在は、5・6年生全員が参加し、6月から放課後中心に練習を重ねている。子供たちは、「かっこよく見せる・美しく聞かせる・心が姿にあらわれる」を合い言葉に、心を合わせ、より研ぎ澄まされた太鼓の演奏をめざしている。
毎年7月上旬に開かれる「天童紅花まつり」開園式では、そろいの法被とねじり鉢巻を身につけ息を合わせて、3曲演奏している。保護者や地域住民、参加者に大変喜ばれている。
1~2月には6年生から4年生への引き継ぎ練習会を行っており、伝統を引き継ごう、「湯の上太鼓」を大切にしようという思いも生まれている。まさに津山地区のよさを自覚し、自分たちの住む津山地区を愛することにつながる大事な教育活動である。(ポータルサイトふるさとやまがた発見ナビ より引用)
https://kyodoai-yamagata.jp/yunokamidaiko/
地域との連携
日本中のいくつかの小学校で、地域の保存会などと連携した太鼓の指導・継承活動が行われています。それらの事例を参考にしながら、今後の「笠原太鼓」について考えるヒントにしていけたらと思っています。
調べていくうちに、最も感銘を受けたのは、鹿児島県薩摩川内市立(かごしまけんさつませんだいしりつ)長浜小学校でした。長浜小波濤太鼓(ながはましょうはとうだいこ)という名前も、「鼓涛教育」を掲げる本校にとって、親近感を感じます。
令和7年4月現在の全校児童数が22名ですから、本校よりも小さな小学校です。下甑島のほぼ中央にあります。グーグルアースで見ると、びっくりです。 長浜小学校
長浜小学校.pdf

太鼓の活動のために特別の教育課程を組んでいます。
特別の教育課程.pdf

学習発表会で太鼓を披露しています。以下は、学校ホームページのリンクです。 2025年2月8日(土)のブログで、様子が紹介されています。http://www.edu.satsumasendai.jp/nagahama-e/
すてきな学校です。行ってみたくなりました。長浜小学校のように地域の方に助けていただきながら、教育課程の中に活動を組み込めば、太鼓の活動を学校に残せそうです。
地域との連携
「笠原太鼓」の歴史
平成14年度の4年生が、総合的な学習の時間に伝統文化の継承を目的に活動が始まった。学校に残されていた太鼓の1つは、戦中、戦後に時間を知らせるために使われていたことが分かった。平成15年度以降も4年生の総合的な学習の時間、課外活動として引き継がれ、各種イベントや発表会で演奏を披露してきた。4年担任、音楽主任、課外活動担当職員らが指導に当たった。本校の特色ある教育活動として令和元年度まで18年間続いた。令和2年度からは、4~6年生が参加する地域の活動として継続している。令和7年度になっても、雨の日の昼休みには太鼓の練習の音が響いている。
地域移行
水泳、陸上の課外活動ならびに各種大会・発表会の廃止の流れを受け、「笠原太鼓」を学校の教育活動ではない形で残す方向で検討が重ねられた。袋井市生涯学習課。笠原地区自治連合会、地域住民の協力を得て、「放課後子ども教室」として存続することになり、地域住民が指導に当たっている。運動会や修了式などの学校行事、地区のコミュニティーセンター祭りや発表会で、「笠原太鼓」が披露されている。自分の親も太鼓をたたいたという児童、太鼓の指導者が自分の祖母という児童が増え、世代間での継承が行われている。結果的に学校から切り離したことで、地域の自慢となり、持続可能な活動になった。
少子化の中での活動の存続
今後は、1学年の児童数が15名前後になってくる。今は4,5,6年生で20名以上を確保できているが、3年後には希望制で参加者を募っても、必要な人数が集まらない可能性がある。
市の担当者や地域の指導者とも、「笠原太鼓」の存続に向け、話し合いをもつ必要が出てくるだろう。現在、水曜日の午後に行われている太鼓の練習は、放課後の活動となっている。
少人数編成で太鼓の演奏を行うか、「笠原太鼓」を再び学校の教育課程に組み込んで、総合的な学習の1つとして行うか、または別の存続の道を模索するかである。
学校としては、運動会や終業式などで「笠原太鼓」の披露を続け、太鼓をやってみたいという思いを児童にもってもらうようにしていく。 地域の自慢である「笠原太鼓」が存続するように、学校と地域で協力していく必要がある。

練習の様子

令和6年度校内運動会での演奏の様子