校長のあたまのなか

先生たちの残業を減らすには

2024年5月7日 08時48分
働き方改革

 3年ぶりに学校現場に戻ってきて、やはり学校は忙しいと感じる。教師の時間外勤務(残業)の上限については、平成31年に文部科学省からガイドラインが示されている。上限の目安は、1か月45時間、年間360時間である。

 笠原小学校の4月の常勤職員19名の残業時間の平均は39時間15分だった。そのうち45時間以上の職員は5名(26.3%)だった。年度初めは特に忙しいので、仕方がないのかもしれないが、今後、残業をどのように減らしていくのかが課題である。

 本校に2名配置されているスクールサポートスタッフを活用し、残業が多い職員の業務を重点的に支援していく。

 とはいえ、月45時間以下の残業というのは、1日当たり約2時間に収める必要がある。1日の勤務時間は午前8時から午後4時30分までの7時間45分である。30分前に出勤し、午後6時ごろに帰ることを繰り返せば、上限の目安に達してしまう。激務である教頭や教務主任は、油断するとすぐに月60時間に達してしまうのである。

 教員には4%の教職調整額が給与に上乗せされているが、1日当たりにすれば、約19分の残業手当しかつかない計算になる。

 7時間45分は 7×60+45=465(分) 465分の4%は 465×0.04=18.6(分) 約19分である。小学校6年生でも計算できる。

 19分の残業手当で2時間働くのが目安だと言っているのだから、そこから無理がある。休憩時間も十分に取れていない現実を目にすると、なんとかしたいと強く思うこのごろ。