校長のあたまのなか

こども園と1年生の交流を参観して感じたこと

2024年7月2日 14時08分
園と小学校との接続

 園が立てる計画は、大きな枠だけを決めて子どもにゆだねる。だから、説明が短い。

 小学校が立てる計画は、ねらいから時間枠設定まで、教師が細かいことまで決めたがる。だから、説明が長い。

 園の保育者は、子どもと一緒に活動を楽しみながら、子どものつぶやきや行動から、その子の学びや成長を感じようとする。

 小学校の先生は、子どもの動きをコントロールしながら、事後に書かせたワークシートの情報から、その子の学びを評価しようとする。

 今回の活動は、こども園が立てた計画だったので、その場でペアを作って、学校のいろいろなところを見に行くという大まかなものだった。そこがよかったと、私は思う。

 後日、1年担任と年長の担任どうしで、どのように子どもを見取ったか伝え合う機会をもたせたい。

 「園の担任がどのように子どもを見ているのか」を知ったとき、私はとても新鮮に感じた。子どもを見取る視界が開けた気がした。小学校教員は、文字情報から子どもを比べ、評価することに慣れすぎてしまっていることを反省した。深い子ども理解のためには、保育者の視点を知ることが必要であり、幼児教育について知ることは、自らの教育観を高めることにつながる。

 今は、1学期の成績をつけたり、保護者面談のための資料を用意したりと、忙しい時期ではあるが、その子の成長の喜びを本人とともに分かち合える先生であってほしいと願う。