校長のあたまのなか

ゴーレム効果に注意

2024年5月16日 14時34分
研修

 「ゴーレム効果」って聞いたことがありますか?

 子どもに対しての教師の期待値が低いと、その子の成果が上がらなくなることを指します。ピグマリオン効果の逆の現象になります。

 私たち教員は、各教科の観点別評価や評定には敏感なのですが、行動の表れの10の評価項目の基準については、あいまいなところがあります。つまり、いくつ〇が付けば行動の表れとして合格なのか、どうすれば〇がたくさん付くようになるのかという点には、それほどこだわらず、総括的評価としてその子をみて顕著な表れがあれば〇を付けているのです。(本校では、どの子にも1つ以上〇を付けるという大まかな共通理解は存在します。)

 通知表(通信票)を、指導要録作成に向けた「評価のための評価」ではなく、「子どもの成長のための評価」のツールとして使ってほしいと願っています。そのために「行動の記録」の評価を大切にしてください。例えばAさんは元気だけが取り柄で「健康・体力の向上」しか〇が付かないと教師が思ってしまうことで、「ゴーレム効果」が働いてしまいます。伸びしろや期待値を込めて、去年よりも〇が多く付けば、子どもはより良い方向に育っていくかもしれないのです。そうすれば、浅羽学園で目指す、自己有用感や自己肯定感も伸びてくるはずです。少しぐらい甘くなっても、子どもたちのできていることに目を向けてあげてください。

(5月15日 校内の通信票・要録評価委員会での校長の話)