校長のあたまのなか

住みやすいと思うのは年寄りだけかも

地域との連携

 最近のニュースの中で一番衝撃だったのは、静岡県が2年連続全国ワースト1位だったことだ。「転出超過」の話である。

https://news.yahoo.co.jp/articles/6d36244a62701e25569dc9bf295e8bc6a984d2c8

 特に若い女性が東京圏や名古屋などに転出していくのだ。自分の意志で移動する「社会減」である。

 静岡県の中でも袋井市は大丈夫だろうと思い、統計資料をあたってみた。予想に反して、袋井市は、掛川市、磐田市、浜松市、静岡市、富士市以上に「社会減」が多い特徴があった。

 人口増減率ランキング2025(静岡県)

統計資料社会減

 日経BP総合研究所の資料による

https://project.nikkeibp.co.jp/atclppp/081800081/091100001/?P=10#shizuokaken

 上の表を見ると、袋井市は静岡県内の市区町村の中で、5番目に人口増減率が少ない。一見すると優良な自治体である。しかし、表の一番右側の列の社会増減数をみると、ベストテンに入った市区町村の中で最もマイナスの数値が多い。若い女性が袋井市からどんどん転出していけば、少子化にも歯止めがかからない。

 静岡県は気候も温暖で住みやすく、移住先としても人気があると思っていた。実態は、転入してくるのは年寄りばかりで、若者には人気がないのだ。

 これからの学校教育で急務なのは、ふるさとを愛し、ふるさとを守る力をもった子たちの育成であると考える。例えば笠原で言えば、教員や市役所職員になって未来の袋井を支える子、地元企業に就職して、消防団、地区の祭典や行事の存続を支える子、茶栽培や稲作、イチゴや野菜などの栽培を行い、地域の食を支える子、袋井市で家族を作って子を産み育て、人のつながりを繋いでいく子などである。

 プロスポーツ選手や一流企業への就職に憧れるのはいいが、夢をもって静岡県外に転出していく子よりも、地元に残る「ふつうの子」を大切にしたいと思う。キャリア教育として、無理に夢や希望を子どもたちに語らせる必要はないのではないか。最近では「ドリーム・ハラスメント」という弊害が若者に表れているそうだ。かつて、国木田独歩が著作した「非凡なる凡人」のような人こそ、これからの世に必要なのではないか。