笠原太鼓のこれからを考える
2025年9月16日 09時00分「笠原太鼓」の歴史
平成14年度の4年生が、総合的な学習の時間に伝統文化の継承を目的に活動が始まった。学校に残されていた太鼓の1つは、戦中、戦後に時間を知らせるために使われていたことが分かった。平成15年度以降も4年生の総合的な学習の時間、課外活動として引き継がれ、各種イベントや発表会で演奏を披露してきた。4年担任、音楽主任、課外活動担当職員らが指導に当たった。本校の特色ある教育活動として令和元年度まで18年間続いた。令和2年度からは、4~6年生が参加する地域の活動として継続している。令和7年度になっても、雨の日の昼休みには太鼓の練習の音が響いている。
地域移行
水泳、陸上の課外活動ならびに各種大会・発表会の廃止の流れを受け、「笠原太鼓」を学校の教育活動ではない形で残す方向で検討が重ねられた。袋井市生涯学習課。笠原地区自治連合会、地域住民の協力を得て、「放課後子ども教室」として存続することになり、地域住民が指導に当たっている。運動会や修了式などの学校行事、地区のコミュニティーセンター祭りや発表会で、「笠原太鼓」が披露されている。自分の親も太鼓をたたいたという児童、太鼓の指導者が自分の祖母という児童が増え、世代間での継承が行われている。結果的に学校から切り離したことで、地域の自慢となり、持続可能な活動になった。
少子化の中での活動の存続
今後は、1学年の児童数が15名前後になってくる。今は4,5,6年生で20名以上を確保できているが、3年後には希望制で参加者を募っても、必要な人数が集まらない可能性がある。
市の担当者や地域の指導者とも、「笠原太鼓」の存続に向け、話し合いをもつ必要が出てくるだろう。現在、水曜日の午後に行われている太鼓の練習は、放課後の活動となっている。
少人数編成で太鼓の演奏を行うか、「笠原太鼓」を再び学校の教育課程に組み込んで、総合的な学習の1つとして行うか、または別の存続の道を模索するかである。
学校としては、運動会や終業式などで「笠原太鼓」の披露を続け、太鼓をやってみたいという思いを児童にもってもらうようにしていく。 地域の自慢である「笠原太鼓」が存続するように、学校と地域で協力していく必要がある。
練習の様子
令和6年度校内運動会での演奏の様子