校長のあたまのなか

夢見る小学校

2025年9月12日 13時26分
研修

 「校長として、笠原小学校をどんな学校にしていきたいのか?」と問われたときに、学校経営方針の中で「楽しい学校」「令和の鼓濤教育として地域学習の充実」を挙げました。校内研修では、窓口教科として生活科と総合的な学習の時間を掲げ、地域のひと・もの・ことを主体的に探究する方向付けを行いました。

 来年度の教育課程編成に向け、もう一歩踏み込んで、どんな学校にしたいかという具体例を示しながら、笠原小学校の向かう方向を探っていきたいと思います。

 地域学習をどんなふうに進め、探究していくかについては、「総合的な学習の時間」や「生活科」の理想像が自分なりにあります。

 1つ目は、高島小学校の「白紙」です。長野県諏訪市にあった小学校ですが、今は統合されてしまっています。学生時代、研究のために4年間お世話になった霧ヶ峰の宿の娘さんが通っていた小学校でした。40年以上前から画期的な「白紙」という単元で子ども主体の探究学習を行っていました。地域のひと・もの・ことを最大限に活用し、ダイナミックな活動が展開されていて驚いたのを覚えています。宿の主人は、「白紙」の独自性について話をしてくれました。

 2つ目は、同じく長野県の伊那小学校です。今でも独自性を保ち、子ども主体の探究活動を続けています。映画「夢見る小学校」の舞台になった小学校です。昔から通知表がない小学校でもあります。

 ともに「信州教育」という風土の中で、子ども主体の探究学習が、公立校で長年続けられてきたことに驚かされるとともに、勇気づけられます。高島小や伊那小が行ってきたような「子ども主体の探究学習」を笠原地区でも行いたいのです。それが「令和の鼓濤教育」につながります。これらの小学校のイメージが共有できないと、校長が目指す先が不鮮明になってしまいます。

 「夢見る小学校」の映画を観るか、伊那小を訪れるか(毎年2月の第1土曜日に研究発表会がある)してもらえるといいのですが・・・

 本校はグランドデザインで「子ども起点の教育」を謳っていますが、子ども起点で教師主導の一斉教育では物足りないのです。子ども起点で子ども主体の教育実現のために、次年度の教育課程編成に向け夢を語れる小学校にしていきたいです。